おはなし・ぽぴんず(ストーリーテリング)

2025年11月10日 (月)

K幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 2回目 なれたお話 なれた場所

土曜日の合同イベントのしくじりが、実はまだくすぶっている。
それで、昨日は練習せず、今日復習するつもりで2回ほど練習して出かけた。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ
 おはなし あなのはなし ミラン・マラリーク作(『なまくらトック(愛蔵版おはなしのろうそく)』より)
 手遊び いもにめがでて * 
 おはなし 三枚のお札 日本の昔話(『ついでにペロリ (愛蔵版おはなしのろうそく3)』より)*
 おしまいのうた ろうそくぱっ *


子どもたちは30人ちょっと。嬉しそうに出迎えてくれた。
それだけで心が和む。

「あなのはなし」では、子どもたちは、タイトルを聞くと「どんな穴?」「アナと雪の女王のアナ?」という子がいて、語り手は「そのアナじゃないよ」と笑いながら伝えて、語りだした。
子どもたちははじめ静かに聞いていたが、狼がでてくると「えっ!」と怖がる子がいて、その後もまた静かに聞いていた。

わたしの「三枚のお札」も、初め「知っている!」という声が大勢の子から出たが、語り始めるとまた、しんとしてじっと聞いていた。
語りなれた話、そして、語り慣れた場だから、このところの不調でも、なんとか語ることができたんだと思う。
ただ少し、力みすぎだったかもしれない。

終わると「怖かったー」と声が上がる。
「想像出来たよ」という声も。これは、先生がきっと想像して聞くように言ってくださっているからだろう。

来週も、このプログラムで語ることになっている。
子どもたちも疲れた顔を見せたから、もう少しさらりと語ってもいいかもしれない。
欲張らずに、イメージして、素直にお話を伝える。
どうか、それが出来ますように。

2025年9月19日 (金)

D保育園 年長さん ストーリーテリングによるお話会 3回目 不安でも自信をもって語れ

今日もからっとした天気でそんなには暑くない。
最高気温が4、5度低いとこんなにも身体が楽だと思い知る。何年か前までは、このぐらいの暑さが夏だったような気もするのだけれど。

D保育園の年長さんは、お部屋に入ると、なんだか前よりずいぶん大勢になった気がした。前回お休みが多かったか、ひとりひとりの身体かが大きくなったせいか。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 三びきのやぎのがらがらどん ノルウェーの昔話 『三びきのやぎのがらがらどん』より *
 手遊び どんぐりころちゃん *
 おばあさんとブタ イギリスのの昔話 『ながすね ふとはら がんりき (愛蔵版おはなしのろうそく4)』より
 おしまいのうた ろうそくぱっ


今日は、「おとなりの人とおはなししないように聞いてね」と言ってみた。
そのかいあってか、子どもたちはとてもよく聞いていた。

それなのに、私の方がよくなかった。
実は、私は別のお話をするつもりでいたのだが、相方と3日前に打ち合わせしたときに変更した。1年前にはじめて語りはじめて、1年ぐらいブランクがあったお話だけれど、なんとかなるだろうと思っていたし、練習したらそこそこ上手く語れそうだった。
ところが、今日の午前中に練習したら、なんだか上手くいかない。どこかで引っかかるし、大昔にエプロンシアターでやったときの言葉が出てきてしまう。
焦れば焦るほど、上手く語れなくなる。
不安なまま、語ったら、後半で1フレーズ飛ばしてしまった。
あららと思いながら、抜かしたフレーズをねじ込んでなんとか修正して語った。

表面的には難なく語っているようにみえたと思うけれど、私としてはかなりへこんでいる。あー、やっぱり自信なく語るのはよくない。

語る以上、どんなに不安でも、私は大丈夫と思って語れば、もっとしっかりできたはず。
まだまだ修行はつづく……。

2025年8月22日 (金)

Kキッズクラブ 夏休みのストーリーテリングによるおはなし会 子どもたちの時間を楽しもう

子どもたちがお弁当を食べたあとの時間の1年生向けのお話会。
D保育園やK幼稚園の子が多く、私たちのことをよく覚えていて、温かく迎え入れてくれた。

時間より早く到着したので、手遊びで時間まで待てとリクエストされ、ちゃちゃつぼをやって見る。

聞きたい子だけ、20人程度が集まった。

プログラム
はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし なら梨とり 日本の昔話(『ついでにペロリ (愛蔵版おはなしのろうそく3)』より*
 手遊び 元気な手 *
 おはなし 二ひきのよくばり子グマ ハンガリーの昔話 『子どもに聞かせる世界の民話』より
 おしまいのうた ろうそくぱっ


聞きたい子だけが集まったはずだけれど、おはなしに飽きてしまう子もたくさんいて、寝転がったり、お茶を飲んだりと、全体的にがちゃがちゃした感じになってしまった。

私の語った「なら梨とり」は、半分くらいの子はよくきいていたと思う。ただ、ラストのいいところで、水筒のお茶がこぼれる事件が起き、私も含めて、そちらに気がそれてしまった。
終わると、「長かったー」という声もあって、聞いていた子も、つまらなかったのかもしれない。

「二ひきのよくばり子グマ」は、その後だったこともあって、さらにがちゃがちゃしてしまった。ロッカーをポンポン叩く子があったり、おしゃべりする子がいたり。それでも、面白そうに聞いてる子もいた。

毎日こんなに暑いのだもの、それも仕方ない。

お話は、聞き手の子どもたちの気分によって、上手くいったりいかなかったりする。
それに一喜一憂することなく、子どもたちと過ごせた時間を楽しみたい。

2025年7月18日 (金)

D保育園 年長さん ストーリーテリングによるお話会 2回目 お話のラストがしょんぼりばかりてごめんね

天気予報によれば、今日から晴れて猛暑が戻るはずだったけれど、なぜか、降ったり、晴れたり、曇ったりの不安定な天気。むしむしはするけれどそれほどは暑くないのはありがたい。
園の子どもたちはとても元気で迎えてくれた。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 こぶじいさま 日本の昔話 『こぶじいさま』より *
 手遊び ミミズの体操 *
 二ひきのよくばり子グマ ハンガリーの昔話 『子どもに聞かせる世界の民話』より
 おしまいのうた ろうそくぱっ


前回はよく聞いてくれたのだが、今回はは私たちになれたのだろう。おはなしの間もわいわいとおしゃべりすしたり、隣の子をつついたり。先生が2、3人を部屋から外へつれだした。

それでも、残った子たちはしっかり聞いてくれたと思う。
「こぶじいさま」では、鬼が歌いながら踊るところで大笑いしながらも、鬼がじいさまのこぶをとったり、隣のじいさまにくっつけたりするところは、静かに聞いていた。
隣のじいさまの額にこぶがくっつくと、自分のおでこをさわる子も何人かいた。
「ぼんぼり」とか「わりわり」とかいう言葉を面白がってくり返す子がいる。
こうした言葉は普段は使わないので、耳にさっと飛こけのかもしれない。

「二ひきのよくばり子グマ」では、「きつねが悪い~」といっている子がいて、ちゃんとわかっているのだと思う。
お話が終わると、子グマが食べるチーズがちっちゃくなってしまったので、子どもたちはしょんぼりした顔になった。

今回は、両方ともラストがしょんぼりだった。
どちらかを別のおはなしすればよかったかもしれない。
ごめんね。

2025年6月 9日 (月)

K幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 1回目 同じ年齢、同じプログラムでも。

先週の月曜日のK第2幼稚園に続いて、今週の月曜日はK幼稚園へ。

K幼稚園とK第2幼稚園は、学区が隣同士にある同系列の幼稚園で、園長先生も同じだ。
でも、毎年、子どもたちのカラーが違って、とても不思議だ。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし ひとり、ふたり、さんにんのこども 松岡享子作 『おはなしのろうそく26』より
 手遊び ミミズの体操 *
 おはなし ついでにペロリ デンマークの昔話 『ついでにペロリ (愛蔵版おはなしのろうそく)』より
 おしまいのうた ろうそくぱっ


背筋をのばして、とてもよく聞いてくれるのだけれど、ものすごく静かだった。
手遊びも、しっかりやってくれるのだが、「言える子は、いっしょに言ってみて」と言っても、だれも言わない。

「ついでにペロリ」も、ずっと静かに聞いていた。

K第2幼稚園での子どもたちの大はしゃぎな聞きぶりを経験したばかりだったので、ふしぎな気がした。

それでも、最後の挨拶をして、別れるときになると、「またきてね!」と何人かが声をかけてくれた。
ああ、子どもたちって本当に優しい。

2025年6月 2日 (月)

K第2幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 1回目 聞いて想像する歓びの体験

近所の子がもっとも多く通うK第2幼稚園で、今年もお話会へ行かせてもらえることになった。
初日は、どんな子たちか緊張する。子どもたちも、はじめて聞くストーリーテリングなるものに緊張しているようで、きれいに並んですわり、まっすぐ前を見て待っていてくれた。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし ひとり、ふたり、さんにんのこども 松岡享子作 『おはなしのろうそく26』より
 手遊び ミミズの体操 *
 おはなし ついでにペロリ デンマークの昔話 『ついでにペロリ (愛蔵版おはなしのろうそく)』より
 おしまいのうた ろうそくぱっ



プログラムはD保育園と同じだ。
私はまた、「ひとり、ふたり、さんにんのこども」を語った。
このおはなしは、子どもたちの身近なもの世界で、かならず3までを数えながら進んでいく。とてもわかりやすく、風景を思い描きやすい。

だからだろう。
子どもたちは、微笑んで、とても楽しそうに聞いてくれた。
私は、うっかり「おやつの時間だ!」を「おもちゃの時間だ」と言い間違えてすぐに直したけれど、それも、笑いながら聞いてくれた。

ミミズの体操は、器用にできる子とできない子がいて、わいわい言いながら、一生懸命やっている姿がかわいらしい。
これで、いっきに緊張が溶けたのかもしれない。

「ついでにペロリ」では、ネコがのみこむたびに大騒ぎ。語り手が静まるのを待って語った。なかには「のみこんでしまいました」を最初のころから、語り手にあわせていう子もいる。お話を十分に楽しんでもらえたと思う。

このプログラムは。、お話をはじめて聞く子にはとてもよいのではないだろうか。
まず「ひとり、ふたり、さんにんのこども」で、聞いて想像する歓びを知る。
手遊びでリラックスし、「ついでにペロリ」で、想像をもっと膨らませてたのしむ。

次のおはなし会では、もっともっとお話の世界を楽しんでもらえたらいい。

2025年5月16日 (金)

D保育園 年長さん ストーリーテリングによるお話会 1回目 元気のいい子たち、よろしくね。

本日の3つめの用事はD保育園のお話会。

実は2つめの用事は、帯状疱疹のあと通ってきたペイン・クリニックで、今日は卒業日。思えば、はじめの兆候があったのは、D保育園に来た1月の日で、脇腹あたりがかゆくてたまらなかった。始まりと終わりが同じD保育園のお話会の日だったなんて、ただの偶然だけれど感慨深い。

さて、D保育園。今年の年長さんはも昨年よりももっと元気です。と先生にいわれて、
ええっ!? あの元気な年長さんよりも?と思ったのだが

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし ひとり、ふたり、さんにんのこども 松岡享子作 『おはなしのろうそく26』より
 手遊び ミミズの体操 *
 おはなし ついでにペロリ デンマークの昔話 『ついでにペロリ (愛蔵版おはなしのろうそく)』より
 おしまいのうた ろうそくぱっ


わたしは今朝語ったのと同じ「ひとり、ふたり、さんにんのこども」を語った。
「ひとり、ふたり、さんにん」というと、続けて「よにん、ごにん」と数える子がいる。でも、そこは、申し訳ないけれど知らないふりで続けると、だんだん話の流れがわかってきたようで、ほとんどの子が一生懸命聞いているのがわかった。
3番目の門があいていると、にっこりしたり、チューリップが咲いていると「チューリップ好き」と言ったり。とにかく思い描きながら聞いていてくれるのがわかった。

外国籍で、日本語が得意ではない子は、「ひとり、ふたり、さんにん」や「ひとつ、ふたつ、みっつ」といった、数える言葉を楽しんでくれたようだ。

「ついでにペロリ」も、しっかり聞いていた。語り手によると、前の方の子たちは、真面目な顔をしてとても集中していたという。つぎつぎネコがペロリと食べていくのを、頭の中で必死で追いかけていたのだろうか。
おばあさんが、ねこのおなかから出てくると「ありがとう」と最後の挨拶を言いかけた子がいて、驚いた。そこでは、まだお話の言葉はワンフレーズ残っているけれど、おはなしは決着がもうついている。それをちゃんと理解しているのだ。

今年度の年長さん、おはなしにはいってきてくれやすいかもしれない。
楽しみだ。

2025年3月15日 (土)

D保育園 年長さん ストーリーテリングによるお話会 6回目 成長という「奇跡」

 昨日は、今年度最後のお話会。D保育園だ。
 思い返せば、今年の年長さんは、最初全然聞いてくれなかった。なぜか、「むかしむかし」と語っただけで大笑いするので、私たちは困惑するばかりだった。
 それが年が明けてから、急にしっかり聴けるようになってきて、私たちを驚かせた。秋の行事やもうすぐ小学校という気持ちが成長させたのだろうか?

 今回は、教室へ入っていくと多くの子が「ぎーっ」と耳に手を当てていう。9月に語った「きしむドア」を覚えていて、リクエストしているのだ。
 でもきょうはきょう、今日のお話もおもしろいよといってはじめた。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし 屋根がチーズでできた家 スウェーデンの昔話 (『子どもに語る北欧の昔話』より) * 
 手遊び つくしんぼ 
 おはなし アナンシと五 ジャマイカの昔話(『子どもに聞かせる世界の民話』より)
 おしまいのうた ろうそくぱっ 


「屋根がチーズでできた家」は、「きしむドア」を期待していた子たちは不服そうだったものの、やはり「子どもの肉を大好きなトロル女」で、ぱっと関心を向けてきた。「あたりを歩き回る男の子や女の子」とゆっくり語りながら、一人一人の顔を見ると、ますます真剣になって聞く。
子どもたちがこんなだと、私も嬉しくて、子どもたちの反応を見ながら、語りの調子や大きさを変えながら語れた。
聞き手と呼吸を合わせるって、こんな感じかなと思った。

続いて相方の語る「アナンシと五」も、同じことが起きた。子どもたちは「五」が禁句であることを理解していて、ダメダメと手を振ったり、耳を押さえたりしている。最後にアナンシが、自分の罠にかかってしまうと、一番うしろで聞いていた子が「やったー」と手を振って喜んだ。
それからおもしろかったのは、一番前にいた子が「(アナンシがサツマイモの山を)自分で数えられるじゃん」と叫んだこと。おそらくこの子は、アナンシが嘘をついて他の動物をだましていることがわからなかっただろう。それでも、「五」を言ってはいけないということはわかっていて、そのなかでおはなしを楽しんだのだと思う。

本当に、今年の年長さんの成長は素晴らしかった。成長という「奇跡」に、ほんの少しでも立ち会えたことが嬉しい。

それぞれが小学校にはいって、またたくさんの知らない子や先生との出会いがあり、初めての体験をたくさんして、また成長していくのだろう。
どうか、たくさんの奇跡を起こしてください。

2025年2月10日 (月)

K第2幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 3回目 怖い話

今日は、近くのK第2幼稚園へ。
先週行ったK幼稚園の系列の幼稚園で、園長先生も同じなのだが、子どもたちの雰囲気がぜんぜん違う。
こちらは、おとなしめ。

今日も2列にきっちり並んで、背筋を伸ばして待っていてくれた。
プログラムは先週と同じ。
手遊びだけ変えた。


プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし  屋根がチーズでできた家 スウェーデンの昔話 (『子どもに語る北欧の昔話』より) *
 手遊び 雪やこんこん あられやこんこん *
 おはなし アナンシと五 ジャマイカの昔話(『子どもに聞かせる世界の民話』より)
 おしまいのうた ろうそくぱっ


本当に大丈夫だろうかというぐらい静かだった。
それでも、何人かは真剣なまなざしで見てくれていたので、ちゃんと聞いているのはわかる。

「アナンシと五」は、私は後から見ていたので、子どもたちの反応は見えなかったが、声などはとくにあがらなかった。

終わってから、先生が「どうでした?」と子どもたちに聞くと、「おもしろかった~」「こわかった~」との声。
そのなかで「初めの話は怖くて嫌だった」という子もいて、そうかー、怖すぎたかと思った。

怖さからリカバリーする話も大切。でも、子どもたちの成長や性格もそれぞれだから、怖さだけが残っちゃう子もいるのかも。なかなか難しい。

2025年2月 7日 (金)

K幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 肩をよせあって

今週の月曜日は、K幼稚園。帯状疱疹になってから、ろくろく練習ができていないが、日常生活を少しずつもどすつもりでがんばっている。

今回はホールがなにかに使われているとのことで、2クラスが1部屋に入って聞いてくれた。
うん、いつも1部屋に入ってもらえると語りやすいのだが……。

子どもたちは私たちのことをちゃんと覚えていて、「ストーリーテリング」という言葉も言ったりする。挨拶も元気だ。


プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし  屋根がチーズでできた家 スウェーデンの昔話 (『子どもに語る北欧の昔話』より) *
 手遊び おにのいぬまに *
 おはなし アナンシと五 ジャマイカの昔話(『子どもに聞かせる世界の民話』より)
 おしまいのうた ろうそくぱっ


私は「屋根がチーズでできた家」を語った。このお話は、先週の金曜日にも語ったし、語り慣れているので、楽しく語ることができた。
子どもたちは、トロル女が子どもの肉を食べるのが大好きというところか、怖がって、友だちと肩を寄せ合って聞いてくれた。
クライマックスで、「かまどに火がついていてこどもを丸焼きにする用意はすっかりできていました」と語ると、ひっ!と飛び上がらんばかりの子もいた。
小さな子たちをあんまり怖がらせては、という考えもあるが、ラストではちゃんと、トロル女をやっつけて、宝物まで持って逃げてくるのだから大丈夫。生きる力になってくれると思っている。

「アナンシと五」も、すごくよくわかって聞いていた。ウサギの奥さんが数を「一、二、三、四」と数えるところから、もう耳を塞いでいる子がいた。
そんな風によくわかっているから、ハトの奥さんが五といわずに「わたしの乗っているぶん」と数えると笑い声が起こった。
年長さんぐらいだと、理解できなくて、ときどきぽかんして聞いているのだが、この子たちは理解しているのだ。
語り手が終わってから、「数字の五だからね」というと「ファィブは?」と聞く子がいて、すごいっと思った。
ジャマイカ島では、五は何というのだろう。

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