おはなし・ぽぴんず(ストーリーテリング)

2023年11月20日 (月)

K第2幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 穴はどんなの?

急に寒くなってきた。朝のにわか雨が上がり、晴れたと思ったら、冷たい風が強く吹いてきた。
K第2幼稚園では、遊戯室でそれぞれが座布団に座って待っていてくれた。

プログラム
 おはなし あなのはなし ミラン・マラリーク作(『なまくらトック(愛蔵版おはなしのろうそく)』より)
 手遊び いもにめがでて *
 おはなし ひなどりとネコ ミャンマーの昔話(『子どもに聞かせる世界の民話』より) *


前回と同様、とても静かだった。でも、「あなのはなし」のあとで、「あなってどんなだろう?」という子がいて、語り手が「どんなだろう?」と応じたので、少しばしょの雰囲気が和んだ。

「いもにめがでて」の手遊びをして、笑い声があがって、さらに和んだ。

そのあと「ひなどりとネコ」を語ると、やはり、おりこうにきちんと座って聞いていたけれど、ひなどりがくしゃみを何度もしそうになるところ、くしゃみをしてしまうところで、笑い合っている子がいた。
こういう子たちを見ると、ああ、ちゃんとおはなしを面白がってくれている!と感激する。

おはなしのあと、先生方が「あなはどんなだと思う?」と子どもたちに聞き、子どもたちはそれぞれに答えていた。
子どもたちの頭の中で、いろいろな穴が広がったことだろう。

2023年11月16日 (木)

D保育園 年長さん ストーリーテリングによるお話会 4回目 やっと楽しんでもらえた!

外国籍の子が多いこの園では、なかなかおはなしが伝わりにくい。前回9月の時は、残暑が厳しかったせいもあり、おはなしに集中できなくて、居眠りする子が続出。おはなしを楽しんでもらえていないように感じた。
で、今回はできるだけ、わかりやすくて楽しいおはなしをもっていくことにした。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ
 おはなし あなのはなし ミラン・マラリーク作(『なまくらトック(愛蔵版おはなしのろうそく)』より)
 手遊び だいこんづけ * 
 おはなし きしむドア 『フランさんの語り3』より*
 おしまいのうた ろうそくぱっ *


 
両方とも、順番に動物がでてくる。1話目は、狼にまるのみにされるスリルがあり、奇想天外なラストも楽しめる。子どもたちは、「あな」ってどんなだろう?とおはなしの後、考えていた。

「きしむドア」は、ものすごく喜ばれた。次々にでてくる動物と、ドアのきしむ音に大はしゃぎ。でも、聞くべき肝心なところでは、耳を澄ます。
このお話は、小さな子でも、初めての子でも、大抵ついてきてくれる。
「おもしろかった!」という声が、この園でやっと聞けた。

次のおはなしも楽しみにしていて、好く聞いてくれるといいな。

2023年11月13日 (月)

K幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 おはなしは、わくわくする

春に続いて2回目。今日も、とてものびのびと足り敷く聞いてくれた。

プログラム
 おはなし あなのはなし ミラン・マラリーク作(『なまくらトック(愛蔵版おはなしのろうそく)』より)
 手遊び どんぐりころちゃん *
 おはなし ひなどりとネコ ミャンマーの昔話(『子どもに聞かせる世界の民話』より) *


「あなのはなし」では、靴下に穴があくところから、もう「うわっ」という子がいた。狼がみんなを順々に食べていくところでは、しんとする。穴まで食べてしまうと、ええーっ、あななんか食べられないという子がいて、オチをきいてにんまりした。ちゃんとわかっているのだ。

「ひなどりとネコ」も最初からとても好く聞いてくれた。ネコにあげるはずのケーキをひなとけり食べてしまうと「たいへん!」というように息をつめる音があちこちで聞こえる。きっと。さきがわかるのだ。おかあさんがくしゃみをひなどりに許してしまうと、耳をおさえたりしている。ラストは、やはりぽかんとしていた。このラストはなかなか小さな子たちにはわかってもらえない。大人は笑えるのだが。

子どもたちは、おはなしを「わくわくするもの」として、聞いてくれている。こうした経験をたくさん積んでいってほしい。

2023年9月30日 (土)

D保育園 年長さん ストーリーテリングによるお話会 3回目 眠くてたまらない

ブログへの記載が遅くなってしまった。

9月21日(木)のおはなし会。
その前の週、とても忙しくて、火曜日になって練習しはじめたという体たらく。その結果は……

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ
 おはなし おばあさんとブタ イギリスの昔話(『ながすね ふとはら がんりき (愛蔵版おはなしのろうそく4)』より)
 手遊び どんぐりころちゃん * 
 おはなし 三枚のお札 日本の昔話(『ついでにペロリ (愛蔵版おはなしのろうそく3)』より)*
 おしまいのうた ろうそくぱっ *


今週からお昼寝がなくったという年長さん。この日も蒸し暑く、眠くてたまらないようだ。数人の子がうとうとしていた。うーん、あまり聞けていないなあ。

「おばあさんとブタ」は、首をしめるとか、殺すとか、物騒な言葉が出てくる繰り返しばなし。「なんで?」と聞く子あり。途中で語り手がひとつ飛ばして、戻って言い直すと、「さっき言ったよ」という子あり。結構ちゃんと聞いているのだ。

わたしの「三枚のお札」は、練習不足だったものの、なんとか最後まで語れた。子どもたちは、小僧さんが鬼婆から逃げるところまで、かなり聞いてくれたと思う。
でも、和尚さんと鬼婆のやりとりでは、だれてしまった。このころ、後の方に座ってすわっていた子が眠さに堪えられず、バタリと倒れたので、実は、私は可笑しくて吹き出しそうだった。

他の園で、コロナの自粛生活のあとで、子どもたちの成長が遅れているようだと聞いた。もしかしたら、このプログラムは長すぎたのかもしれない。
次回は、短めにしてみよう。

2023年7月30日 (日)

Kキッズクラブ 夏休みのストーリーテリングによるおはなし会 歯医者さんの麻酔のあと

3年間お休みしていたが、今年から再開できた。1年生にということだったが、聞きたい2年生も入ってくれた。

実はこの日(おとといの7月28日)わたしは、虫歯のクラウンがとれたため、その治療のため、2時間前に歯科へ。麻酔をかけられてしまった!! 歯医者さんは「食べたり飲んだりは注意が必要だけれど、おはなしは大丈夫です」といってくれた。たしかに、話せるし発音もだいじょうぶだけれど、鏡をみると、口がゆがむではないか。麻酔をかけたところが動かないのだ。今までで最大のピンチだ。
キッズクラブの入り口で相方に唇の動きをみてもらうと、「大丈夫、そかなにへんじゃない」と、にっこり笑って言ってくれるので、思い切ってマスクなしで語った。

プログラムは、図書館で語ったのと同じだ。

プログラム
 おはなし なら梨とり 日本の昔話(『ついでにペロリ (愛蔵版おはなしのろうそく)』より)*
 手遊び ミミズの体操
 おはなし エパミナンダス  (『エパミナンダス』より)


子どもたちは、30人程度。テーブル席にすわって、熱中症予防のため水筒を抱えている。挨拶もばらばらで、あまりピシッとした雰囲気ではなかった。
でも私が「なら梨とり」を語り始めたら、意外にもよく聞いてくれた。私は唇がしびれているし、前回しくじったこともあるので、かなり集中して語れた。3人目の三郎が沼につくところからは、子どもたちが水を打ったようにしんとして、身体の動きもとまって聞いてくれたのが、嬉しかった。さらにおはなしのあいだに、麻酔が切れてきてほっとし、心も明るくなった。

「エパミナンダス」では、エパミナンダスの行動に、声を上げて面白がりながら聞いていた。子犬が水につけられると「うわ~」とか、パンをひきずると「たべられなくなる~」とか。ラストのおちでは、私の近くにいた子(1年生)が「そんなことしたら、パイがダメになっちゃうじゃん」というので、「注意してパイを踏んじゃったんだね」というと、ええー?と言って、笑っていた。
1年生だとまだ、エパミナンダスがお母さんの注意を聞いて、パイをよけていくと素直に思う子がいるのかもしれない。年齢によって、いろいろな聞き方がありそうだ。

2023年7月20日 (木)

D保育園 年長さん ストーリーテリングによるお話会 2回目 昔話らしい昔話「なら梨とり」を語る

暑い暑い! でも今日は風が幾分さらっとしていて、気温も34度くらい。過ごしやすい感じがする。極暑に慣れた来たのかもしれない。なんてことだ!

D保育園の子どもたちも、元気そうな姿で待っていてくれた。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ
 おはなし 二ひきのよくばり子グマ ハンガリーの昔話 (『子どもに聞かせる世界の民話』より)
 手遊び みみずの体操 * 
 おはなし なら梨とり 日本の昔話(『ついでにペロリ (愛蔵版おはなしのろうそく)』より)*
 おしまいのうた ろうそくぱっ


2回目の今日、子どもたちは、はじまりのうたや、前にやったわらべうた「ふくすけさん」を覚えていてくれた。おはなしがどんなものか、わかったのだろう。前よりずっと、聞こう!という顔をしてくれている。

「二ひきのよくばり子グマ」は、丸いチーズを、2匹の子グマがちょうど半分に分けたくて、キツネのおばさんに頼むが、ずるいキツネがわざと違う大きさに分け、いっしょにするためにどんどん食べて、チーズが小さなかけらになるお話。子どもたちは、チーズがどんなに小さくなったのか、知りたくて、話し終わった語り手に聞いていた。

私の「なら梨とり」は、とてもよく聞いてくれていたように思う。太郎、次郎、三郎となら梨をとりに行き、太郎、次郎がしくじり、三郎が成功する、典型的な昔話だ、子どもたちは、太郎で真剣に聞き、次郎で少し集中がとぎれ(お迎えが来た子がい多声もあるかもしれないが)、三郎になったら、また真剣に聞き出した。話の流れがわかっているようですごいなと思う。ラストに「お母さんの病気はけろけろと治って」と語ると、子どもたちは嬉しそうな顔になってくれて、ああ語ってよかった!と思えた。

この夏から秋、わたしはこの「なら梨とり」を繰り返し語る予定だ。今日の子どもたちの様子から、他の場所での子どもたちが、どんなふうに聞いてくれるのか、私の語りがどうなっていくのか。とても楽しみだ。

2023年6月19日 (月)

K第2幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 

梅雨のあいまの、雲ひとつない晴れの日。午後車に乗ると、あつーい!! K第2幼稚園へ。

D保育園、K幼稚園とまったく同じプログラムで。子どもたちは2クラスで40人程度だ。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ
 おはなし 世界でいちばんきれいな声 ラ・フルール作 『おはなしのろうそく6 ヴァイノと白鳥ひめ』より*
 わらべうた ふくすけさん *
 おはなし ついでにペロリ デンマークの昔話 『ついでにペロリ (愛蔵版おはなしのろうそく)』より
 おしまいのうた ろうそくぱっ


ものすごーーく、静かで驚いた。あまり静かなので、ちゃんとお話が伝わっているだろうかと心配になる。
初めての事で、子ども達も緊張していたのかもしれない。

それでも、お話の後、先生が「どんな鳴き声の動物がでてきた?」と聞くと、「にやー」とか「わんわん」とか「もー」とか、言っていたので、ちゃんと頭に残っていると思う。

「ついでにペロリ」についても、「そんなに食べられない」とわかっている。

同じプログラムでも、3園でまったく違う雰囲気なのは、興味深い。

次は11月。少し慣れたら、子ども達もまた違った顔を見せてくれるかな?

2023年6月12日 (月)

K幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 のびのびと聞く

この園も3年ぶりにうかがう。ホールでのおはなし会
まずは、子ども達の耳をつんざくほど大きな挨拶の声に驚いた。

プログラム

 はじまりのうた ろうそくぱっ
 おはなし 世界でいちばんきれいな声 ラ・フルール作 『おはなしのろうそく6 ヴァイノと白鳥ひめ』より*
 わらべうた ふくすけさん *
 おはなし ついでにペロリ デンマークの昔話 『ついでにペロリ (愛蔵版おはなしのろうそく)』より
 おしまいのうた ろうそくぱっ


おはなしは、のびのびした感じでよくきいてくれた。
ホールなので、大声で語ったためか、「世界でいちばんきれいな声」でわたしは、かなり子ガモの形容をぬかしてしまった。でも、おはなしはよく伝わっていた。鳴き声を笑い、「いえるでしょうか?」に「いえない」と答えてくれる。そして「子ガモは悲しくなりました」でしんとなる。
おかあさんガモの声をきいて、子がもは「とても嬉しくなりました」で「どうして?」という声。うん、そうした子ガモの気持ちまでは、年長さんはまだ理解できないのかもしれない。

「ついでにペロリ」もとても楽しんでいた。「そんなに食べられない」という子や、おなかの大きさを手で表わす子。わたしは後にいてわからなかったけれど、語り手は、「踊っている七人の女の子」のところでは、踊る仕草をする子がいたらしい。

こんな風に、楽しんできいてくれると、私たちはとても嬉しくなる。
また、秋にお話きいてね!

2023年6月 2日 (金)

D保育園 年長さん ストーリーテリングによるお話会 1回目 笑わなかったけど笑う話

再開続きの今年度、昨日は、おはなし*ぽぴんずの活動再開。

D保育園に伺った。

「絵本のないお話だよ」という園長先生の説明に子どもたちは、とても不思議そうな顔をした。そして、おはなしも、全員ではないが、よく耳を傾けてくれた。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ
 おはなし 世界でいちばんきれいな声 ラ・フルール作 『おはなしのろうそく6 ヴァイノと白鳥ひめ』より*
 わらべうた ふくすけさん * 
 おはなし ついでにペロリ デンマークの昔話 『ついでにペロリ (愛蔵版おはなしのろうそく)』より
 おしまいのうた ろうそくぱっ


私の語った「世界でいちばんきれいな声」では、子どもたちは、S幼稚園と同じように、鳴き真似を笑って聞いたりしていたが、「子ガモはとても悲しくなりました」というと、真面目な顔になった。

「ついでにペロリ」では、ものすごく真面目にきいている。初めてきくお話で驚いている感じだった。そのなかで、外国籍の子が(おそらく日本語が他の子たちより理解しにくく、「世界でいちばんきれいな声」では退屈そうだった)、「お前さん」「お前」という言葉の度に、復唱していた。「おまえ」がはじめて聞く言葉だったのではないだろうか?

お話が終わると「鍋は硬くて、のどに通らない」などという子もいて、笑えた。
さらにおもしろかったのは「笑わなかったけれど、笑う話だった」と言った子がいたこと。このお話が、ナンセンスな笑い話であることをちゃんと理解していたのだ。

6月は、このプログラム、他の2園でも語る予定。子どもたちがどんな風に聞いてくれるのか、とても楽しみだ。

2020年2月 6日 (木)

K第二幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるお話会 3回目 「アナンシと五」「5」は数えちゃだめ!

 やっと冬らしい日。木枯らしが冷たい。
 K第二幼稚園の子どもたちは元気で、お休みがいない感じだ。いつものホールでは、発表会の練習が行われていたので、教室で行った。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし 屋根がチーズでできた家 スウェーデンの昔話 *
 わらべうた たこたこあがれ *
 おはなし アナンシと五 ジャマイカの昔話
 おしまいのうた ろうそくぱっ *


 先生のお話では、外遊びをした後に暖かい部屋に戻ってきたところだから、もしかしたら居眠りのする子がいるかもとのことだった。

 でも、「屋根がチーズでできた家」を話し始めると、どの子も興味を持って聞いてくれた。やはり「子どもの肉を食べるトロル」というのが、恐怖なのだろう。怖がりながらも、先がどうなるだろうかと耳を澄ませている。前回D保育園で話した時と同じくらい聞いてもらえた。ここの子たちも成長したのだと思う。子どもってすごい!! わたしも集中してきちんと語ることができた。こういうときは満足感も大きい。

「アナンシと五」もよく聞いていた。アヒルのおくさんやウサギのおくさんが食べられてしまうと、隣の子と顔を見合わせてびっくりしたりしている。

 おはなしが終わった後、先生が「みんな、数、かぞえられる?」「1、2、3、4、」というと、「5、6、7……」と数え続ける子が多い中、5を言わない子がいたり。なかにはわざと「5」といって、ばったり倒れる子もいた。
 成長の過程はそれぞれだ。

 

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