おはなし・ぽぴんず(ストーリーテリング)

2020年2月 6日 (木)

K第二幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるお話会 3回目 「アナンシと五」「5」は数えちゃだめ!

 やっと冬らしい日。木枯らしが冷たい。
 K第二幼稚園の子どもたちは元気で、お休みがいない感じだ。いつものホールでは、発表会の練習が行われていたので、教室で行った。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし 屋根がチーズでできた家 スウェーデンの昔話 *
 わらべうた たこたこあがれ *
 おはなし アナンシと五 ジャマイカの昔話
 おしまいのうた ろうそくぱっ *


 先生のお話では、外遊びをした後に暖かい部屋に戻ってきたところだから、もしかしたら居眠りのする子がいるかもとのことだった。

 でも、「屋根がチーズでできた家」を話し始めると、どの子も興味を持って聞いてくれた。やはり「子どもの肉を食べるトロル」というのが、恐怖なのだろう。怖がりながらも、先がどうなるだろうかと耳を澄ませている。前回D保育園で話した時と同じくらい聞いてもらえた。ここの子たちも成長したのだと思う。子どもってすごい!! わたしも集中してきちんと語ることができた。こういうときは満足感も大きい。

「アナンシと五」もよく聞いていた。アヒルのおくさんやウサギのおくさんが食べられてしまうと、隣の子と顔を見合わせてびっくりしたりしている。

 おはなしが終わった後、先生が「みんな、数、かぞえられる?」「1、2、3、4、」というと、「5、6、7……」と数え続ける子が多い中、5を言わない子がいたり。なかにはわざと「5」といって、ばったり倒れる子もいた。
 成長の過程はそれぞれだ。

 

2020年1月30日 (木)

D保育園 年長さん ストーリーテリングによるお話会 4回目 「屋根がチーズでできた家」に、こわいこわい

 本当は先々週に行うところ、相方が風邪で声が出なくなってしまったので、今日に変更してもらった。子どもたちは、そのことを先生から聞かされていて、部屋に入ると、どっちが「熱がでたの?」。相方が「はい、私です」と手を挙げると、「やっぱり、そうだと思った」(えっ! なぜ?)さらには、「やせたね」「若返った」などと言っている。年長児ともいえども恐るべしだ。
 そんな感じで和やかにはじまった。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ
 おはなし てぶくろ ウクライナの昔話
 わらべうた いっぴきちゅう *
 おはなし 屋根がチーズでできた家 スウェーデンの昔話 *
 おしまいのうた ろうそくぱっ *

「てぶくろ」は、「あれ?知っている」と言う声がでたけれど、そのあと、ものすごく静かに、しかもよく聞いていた。「もう無理じゃないですか?」という台詞に「無理だよ」などと答える子がいた。

「屋根がチーズでできた家」では、子どもの肉を食べるトロルが出てきたところで「こわいこわい」と、ひとりがいいだす。その子は本当に怖いのだろう。時々、耳を塞ぎながらもきいているので、いつもよりトロルをやさしめに語った。他の子もまんじりともせずに聞いてくれた。この話は大抵よく聞いてくれるけれど、こんなに息をつめて聞いてくれたのははじめてなような気がする。私は、先日同じ話で間違えたから、集中を切らさないようにして、きちんと語ることができた。聞き手のおかけだ。ありがとう。
 この子たち、なんだか、ぐんと成長したように思う。もうすぐ小学生だものね。

2019年11月 1日 (金)

D保育園 年長さん ストーリーテリングによるお話会 3回目 「三枚のお札」おもしろかったよ!

 昨日はハロウィン。園に行くと、職員室にハロウィンの飾り物がおいてある。昨日行事があったという。部屋に行くと、子どもたちが口々にその話をしてくれた。どうやらかぼちゃのお化けが出没したらしい。この印象が強いのだろう。一晩たったきょうも、まだ興奮が冷めない様子だった。

プログラム

 はじまりのうた ろうそくぱっ
 おはなし あなのはなし マラリーク作
 わらべうた だいこん かぶらの にんじんのほい *
 おはなし 三枚のお札 日本の昔話 *
 おしまいのうた ろうそくぱっ *

出典本

  

 お話がはじまると、先生に言われていたのだろう。ちゃんと背筋をのばして、よく聞いている。「あなのはなし」でオオカミが動物たちを食べ始めると、しんとして聞いていた。穴がたべられてしまうと「はな?」と聞く子が。穴が食べられるなんて、よくわからなかったかもしれない。

「三枚のお札」は、今年語るのは3回目。はじめの2回がしくじったので、今日こそは完璧にという思いと、間違えそうで怖いという思いが、ごちゃまぜになった。途中で、このお話は、口が勝手に動くくらい語り尽くしてきてから、言葉は口にまかせて、思い描くことだけに集中してなどと考えた。ちゃんと語れたと思う。ただ、最後のほうで、一番前の子が、小僧さんみたいにうつらうつらしはじめ、その隣の子が、それを気にして起こそうとしていて、そのふたりの姿がおかしくて、笑いをこらえて語ることに。その子はよほど眠かったのだろう。お話が終わって、先生に後ろへ連れて行かれてもまだ、うつらうつらしていた。本当にかわいらしい。

 お話が終わってから、男の子がわざわざ、とてもおもしろかったと言いにきてくれた。こういうことがあると、ああ語ってよかったと思う。ありがとう。

2019年10月28日 (月)

K第二幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるお話会 2回目 「三枚のお札」いつもの話! その慢心がしくじりを生む

  朝の冷え込みは、たぶん今年いちばんだったけれど、日中はぽかぽかと気持ちのようあたたかさ。K第2幼稚園へ。先週のK幼稚園とまったく同じプログラムで。

プログラム
はじまりのうた ろうそくぱっ
 おはなし あなのはなし マラリーク作
 手遊び どんぐりころちゃん *
 おはなし 三枚のお札 日本の昔話 *
 おしまいのうた ろうそくぱっ  *

出典本

  

 朝の冷え込みは、たぶん今年いちばんだったけれど、日中はぽかぽかと気持ちのようあたたかさ。K第2幼稚園へ。先週のK幼稚園とまったく同じプログラムで。

 

 私の「三枚のお札」は、前回もちょとばかり危なかったが、今回はさらにしくじった。。前半、子どもたちの様子を観察しながら語っているうち、あれ?と話の迷子になった。よく似たくだりが二つ続くところだ。1文抜かした?と思って修復しようとしたが、うまく行かず、結局、どうでもいいとこを重ねて語り、大事なところを飛ばして語ることになってしまった。
 そのあとは、これはいけないと、気を入れて、話に集中して語った。子どもたちは、私のしくじりにも関わらすよく聞いてくれたからよかったものの、語り手としては自分にがっかりだ。
 たぶん何年もこの季節に繰り返し語っているので、なれきり、慢心でいたのがいけなかった。なれたお話こそ、邪念が入り込む。今週末、別の保育園でも語る予定。こんどこそ!

2019年10月21日 (月)

K幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会2回目 怖くておもしろい「三枚のお札」

 雨が落ちそうで落ちてこない今日。K幼稚園にいくと、園庭で子どもたちが遊ぶ元気な声が響いている。私たちがいくこの時間、いつも子どもたちは部屋に入っているのだが。職員室に行くと、きょうはいつもより長く外で遊んだとのこと。気候もいいこの季節。きっとできるだけ外遊びをという配慮だろう。

プログラム
はじまりのうた ろうそくぱっ
 おはなし あなのはなし マラリーク作
 手遊び どんぐりころちゃん *
 おはなし 三枚のお札 日本の昔話 *
 おしまいのうた ろうそくぱっ  *

出典本 
 


 外遊びで疲れた子もいたのだろう。何人かがうとうと。でも、聞いている子はとてもよく聞いていた。
「あなのはなし」では、オオカミがでてくると、顔を見合わせる子たちがいた。話が展開する場面がわかったのだろう。
「三枚のお札」は、最初「知っている~」という声がいくつかあったが、鬼婆が出てくるあたりから、真剣な目で聞いてくれた。鬼婆が、お札ででてきた砂山から滑るところでは、くすっと笑う子がいて、これはこれで嬉しかった。切迫感のあるところだけれど、鬼婆がやり込められるところを面白がってもらえると嬉しい。鬼婆が豆粒くらい小さくなると、またニコニコと笑う子が何人か。怖いけれど面白い。そんなところを感じてもらえたと思う。

 ところで私は最初のうち、なんか集中できなくて、言葉を言い間違えたりした。大きな間違いではないけれど、最初からピシッと集中できなかったのはなぜだろう。集中力、鍛えたい。

2019年9月12日 (木)

S幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 

 昨年は、お帰りの時間の前で、子どもたちはすっかり帰り支度のいでたち(帽子をかぶり、カバンを肩にかけて)で聞いていたのだが、今年は少し時間をはやめて、帰り支度の前にきいてもらえるようになった。そのせいだろうか、違う子たちだからだろうか、子どもたちはリラックスして、よく聞いてくれているように思う。

プログラム
 なら梨とり 日本の昔話 *
 手遊び むしかご *
 オオカミと七ひきの子ヤギ グリムの昔話

「なら梨とり」では、静かにきいているのだが、太郎、次郎が沼の主にのまれてしまうところで、えっと驚く顔をしていた。ラストのクライマックスもゆっくり目に語り、子どもたちもしっかり聞いてくれた。
「おおかみと七ひきの子やぎ」も、語り手はゆっくり語り、子どもたちはよく聞いていた。おおかみが家の中で入ってきたときは「おおかみだ」と叫ぶ子もいた。

 今日は、ストーリーのあるおはなしばかりになってしまった。たぶん、すべての子がおはなしについていけているわけではないと思う。でも、どこかひとところでも、頭に残って、体に入っていてくれたらなと思う。

出典本

2019年9月 6日 (金)

D保育園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 2回目 それぞれの成長、それぞれの個性、それぞれの聞き方

 2回目の今日は、2人の子が職員室まできて、恥ずかしそうに小さな声で「お願いします」と、迎えに来てくれた。おとなしい子たちと思っていたら、いやいや、教室に入って友達の顔を見ると急に元気になって「きたよー」と大声でいっている。他の子たちも元気で思い思いにしゃべっていたが、私が前に行ってあいさつをすると、静かに聞いてくれた。


プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし なら梨とり 日本の昔話 *
 手遊び むしかご *
 おはなし おばあさんとブタ イギリスの昔話
 おしまいのうた ろうそくぱっ 


出典本
   



「なら梨とり」は、初め静かにしていた。でも、あまり表情がかわらず、よくわからないのではと心配だった。でも、三郎が「きれやいば」をもらったり、沼の主にげろりと重れそうになるところなど、真剣な目になった子が何人かいて、ああよかったと思った。
 手遊びでは、両手の手首のところで合わせて、中指、薬指、小指、人差し指とあわせていく。その説明をしているとき、「指が反対になる」という子がいた。私と子どもたちは、向かい合っているので、両手を合わせたとき、演じ手と聞き手は、鏡で見てるように対称になる。それで、子どもたちと同じ方向をむうて説明した。それでもまだわからない子もいて、そりなりにやっていた。そうかと思うと、ばっちりできる子もいて、この年頃の子の成長の差を感じる。
「おばあさんとブタ」も静かに聞いていたが、その流れがわかっている子は少なそうだ。今年の子は幼めかもしれない。


 最後の挨拶をしてから、子どもたちはそれぞれハイタッチをしに来てくれた。思いっきり元気にたたく子もいれば、やさしく包むように触れる子もいて、これもまた、それぞれ。それぞれの個性で、のびのびと育ってね。

2019年8月 7日 (水)

Hキッズクラブ 夏休みのストーリーテリングによるおはなし会 喧噪の中

 


 暑さが続いている。H小学校の校庭わきにあるHキッズクラブへ。元気な子が大勢いる。この暑さでは外のグラウンドでも遊べず、狭い部屋は大変な喧噪だ。


プログラム
 なまくらトック ボルネオの昔話
 わらべうた こどもとこどもがけんかして *
 へびの食い合い 日本の昔話 *


出典本
  



 何人かけんかしたり、ふざけたり、それを先生にちゅういされたり。トイレの戸をがんがんする音が響いてきたり。まあ、とてもお話をする雰囲気ではないなか、語ることになってしまった。
「なまくらトック」のときは、語り手を上回る声がひびいて、語り手はそれが収まるのをまったりしながら、賢明に語った。きっとものすごく集中力がいったと思う。そのなか、聞いている子がいることに脅かされる。面白いとろろになると、隣の子と顔を見合わせてにっこりしている。


 わらべうたで少し落ち着いてから「へびの食い合い」へ。これも、ざわざわ騒がしく、Kキッズクラブでの反応はない。あむあむあむとヘビが互いを食い合うところで、やっと笑いが起こった。やれやれ。


 夏休みを毎日、この狭い空間で仲間と過ごす子どもたち。今日のお話が、少しでも、楽しいことの一つに入っていてくれればよいのだけれど。

2019年7月31日 (水)

Kキッズクラブ 夏休みのストーリーテリングによるおはなし会 ハインリヒってなに?

 児童保育のキッズクラブへ。今年は1年生だけで30人くらいいるとのこと。3年生までの子に聞いてもらった。

プログラム
 かえるの王さま グリムの昔話
 わらべうた こどものけんか *
 へびの食い合い 日本の昔話 *

出典本
  

 中には、最初から「お話なんか聞きたくない」などという子たちもいて(そうだよね。いまは夏休みだものね)、わいわいと騒がしかったのだが、話がはじまると静かになって聞いてくれた。でもこの暑さ。冷房がきいているとはいえ、体がけだるいのだろうか。だんだんぐにゃぐにゃとする子が多くなった。後半のハインリヒは、低学年の子たちにはよくわからなかったらしい。話が終わると「ハインリヒってなに?」と、聞いた子がいた。「王さまの家来で……」と、語り手が説明し始めると今度は「家来って兵隊?」。その子には、「家来」も聞き慣れない言葉なのだろう。
「へびの食い合い」は、ヘビがだんだん大きくなってイノシシや鹿ぐらい大きくなるというと、「ええー、うそだ!」といって喜んでいた。へびとへびが食い合って、最後はどうなるか、一瞬しんとなって、息を呑んで答えを待ってくれ、とわかると笑いが広がった。
 楽しく終れてよかった。次は春休み。楽しみにしてくれるといいのだけれど。

2019年7月30日 (火)

K児童館 夏休みのストーリーテリングによるおはなし会 初めて子どもに語る「しゃれこうべ」

 いきなり夏が来た!! でも児童館は冷房がきいていてありがたい。たくさんの子どもがきていて、小学生は1年生から6年生まで40人程度。小さい子から順に並んで聞いてくれた。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ
 おいしいおかゆ グリムの昔話
 わらべうた こどもとこどもがけんかして *
 しゃれこうべ チロルの昔話 *
 おしまいのうた ろうそくぱっ *

出典本

   

「おいしいおかゆ」は、特に低学年の子たちが楽しそうに聞いていた。終わると「みじかーい!」という。つぎは長い「しゃれこうべ」へ。
 このおはなしは、初めて子どもの前で語る。前半は恐ろしいものの、ラストは明るい。でも、後半の種明かしの部分が難しめなので、3年生以上の子のおはなしだと思う。時間は13分程度。こうなると10分枠の朝の読み聞かせでは語れず、覚えたもののお蔵入りとなりそう。それで、高学年の子も集まってくるこの児童館で語ろうと思ったのだ。
 まずは「がいこつ」と「しゃれこうべ」の説明から始めた。小さな子は「がいこつ」もあまりわからないみたいで、少し驚いた。
 語り出すと、子どもたちは目をまんまるにして、びっくりしたように聞いていた。でも、主人公の女の子が怖い目に遭うところでは息を殺して聞いている。でも、女の子が安全になると、とたんに緊張が緩んだ。意味がわからないところもたくさんあっただろう。もぞもぞ、ぐにゃぐにゃと体を動かす子が多くなってきた。わたしも、少し言葉を間違えてごまかして語ったりもした。そんな中で高学年の男の子たちが特に真剣に聞いてくれたように思う。
 高学年以上のところで、また語ってみたいものだ。

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