« 2025年5月 | トップページ | 2025年7月 »

2025年6月

2025年6月27日 (金)

K小学校朝の読み聞かせ 4年1組 おはなしは一度きりのもの

ようやく記録が追いついた。
本日(6月27日金曜日)は、K小学校へ。

4年1組を担当した。

プログラム
 絵本 ゆうれいとすいか くろだかおる作 せなけいこ絵 ひかりのくに
 おはなし エパミナンダス 『エパミナンダス』(東京子ども図書館)より 


子どもたちは床に広く座って待っていてくれた。
「見やすいところに動いてね」というと、前の方へ詰めてくる子がいるので、いえいえ前には来なくていいからといって横の方にいる子に寄ってもらった。

ゆうれいとすいか 』は、家の本棚にあるのを思い出して、読んでみた。
ところが今日はメガネを忘れてしまった。言葉がすくないから大丈夫と油断したのがいけなかった。ところどころ見にくくて、家にいたときのように楽しく読めていなかったかもしれない。
子どもたちは、静かに聞いていたけれど、あまり面白がっている様子はなかった。
「ところてん」が、わからなかったかもしれない。

そんな風で心配しながらおはなしにはいったのだが、こちらはとてもいい調子だった。
子どもたちは、「ケーキを帽子にいれて、その帽子を頭の上にのせて」というところから、興味をもったようだ。次にエパミナンダスが、バターを帽子に入れたところで、もうにやにやと笑い出した。そして、子犬のところでは笑う。ここでは、よく子犬がかわいそうという声は上がってしまうが、そうことはなく単純に面白がってくれた。パンのところでは、「パン」と聞いただけで大笑いになった。

さてこのお話では、このあとのラストのひと笑いが、不完全燃焼になることもよくある。
さころが、今日は、じーっと最後のところまでを聞き入り、エパミナンダスが「(パイのまんなかを)ふんで歩きましたとさ」と最後のフレーズをいうと、どっと笑いが起きた。

何度も語ってきたおはなしだが、こんなによい聞き手ははじめてだ。

聞き手と語り手の状態、その他もろもろの状況により、お話の模様はかわる。おはなしは、ひとつとして同じではない、一度きりのものなのだ。

I南小学校の朝の読み聞かせ 5年3組 子どもたちの反応に一喜一憂すること

木曜日(6月26日)は、I南小学校へ。今月の初めに5年1組に入ったので、おはなしはそのときと同じにして、絵本は前日の南K小学校の5年生と同じにした。
I南小学校では、10分以内に納めるよう言われているので、10分以上の「小石投げの名人タオ・カム」は語れない。

プログラム
 絵本 ぼくがここに まど・みちお詩 きたむらさとし絵 理論社
 おはなし ヤギとライオン トリニダード島の昔話 (『子どもに聞かせる世界の民話』より)


ぼくがここに 』は、子どもの前で読むのは続いて2回目のこともあり、子どもの様子をうかがった。静かに聞いてはいるものの、退屈な顔をしている子もい。こういうのを見ると、その前日しんと聞き入っていると感じたのも、もしかしたら、自分の思い込みかもしれないと疑ってしまう。

「ヤギとライオン」では、私が歌い出すとびっくりして笑う子がいたものの、そのあとはずっと反応が薄かった。「美味しい肉ってなんのことかわかります?」の問いにも、反応がない。
うーん、なぜだろう。1組では楽しんでもらえたのに。

まあ、子どもたちの目に見える反応というものは、子どもたちの内面のほんの一部が垣間見えただけのものなのだし、そのときのさまざまな状況によって変わる。だから、一喜一憂しても仕方のない。

といいつつ、楽しんでもらえている実感がないと、やはりしょんぼりしてしまうのだ。

南K小学校 朝の読み聞かせ 5年2組 楽しんでくれただろうか

水曜日(6月25日)は、学区の小学校へ。
5年生は3階で、すでに子どもたちは床に座って待っていてくれて、急いで教室に入った。ちょっぴり息が弾んでいる。

気持ちが焦っていたせいだろうか、いつもなら子どもが床に座っているときは自分は椅子に座るのだが、立ったままではじめた。

絵本を見せて、見えるところに座ってねと声をかけると、明らかに見えるはずの子が「見えなーい」としつこく言うので、「おばさんからみんなの顔が見えるから見えます」といいきってはじめた。

プログラム
 絵本 ぼくがここに まど・みちお詩 きたむらさとし絵 理論社
 おはなし 小石投げの名人タオ・カム ラオスの昔話(『子どもに語るアジアの昔話2』より)


タイトル『ぼくがここに 』を読み上げるとつかさず「いない」とふざけて続ける子がいる。これはおふざけムードに入ってしまったなあと心配した。
ところが、詩を読み始めた途端、しんと静まりかえった。言葉がどこまで子どもたちの中に入っていったのかは、正直わからない。
でも、この切り替えのよさと集中力に驚いた。

ただ、おはなしの方は、タオ・カムが石を飛ばして遊ぶところまでは、よく聞いているようだったが、そのあとは、あまりしっかり聞いている感触を得られないままに終わってしまった。

後半の大臣の口の中に土の粒を命中させるところも、子どもたちは乗ってこない。
退屈そうな顔の子もいる。
言葉からストーリーを想像できないのか、それとも話自体がつまらないのか。

ただ、ちゃんとわかって聞いてくれた子も何人かいると信じている。
先日の大人向けのお話会とか、何年か前に語ってとても楽しんでくれたときの記憶があり、どうしても、それて比べてしまう。
どうか、楽しんでくれた子がいますように。

2025年6月26日 (木)

J児童館 未満児さん おはなし会 知らない人に緊張しても少しずつなじんで

6月24日(火)は隣市のJ児童館へ。雨が降ったりやんだりの一日で、ちょうど合間の時間に出入りすることができた。

プログラム
 わらべうた にぎりぱっちりたてよこひよこ *
       じーじーばー *
       ももやももや *
 絵本 もうい―かい いもとようこ作 金の星社
 紙芝居 はーい! 間所ひさこ脚本 山本祐司画 童心社 * 
 絵本 おいしいおと なんのおと? ふくざわゆみこ作 ひかりのくに
 紙芝居 いもむしころころ 長野ヒデ子作 童心社 *
 エプロンシアター くいしんぼゴリラ


いつも10時半からが未満児さんの時間で、リズム体操をやったあとに読み聞かせなどがあるとのこと。その読み聞かせの時間を私たちがいただいた。

来てくれていたのは3組の親子。2歳くらいの子が3人とひとりが0歳さんだ。

わらべうたでは、みんなで一緒にやってもらった。失敗したのは、布の数がたくさんあったので、お母さんにも渡してしまったこと。一つの布で子どもさんと一緒にやった方がまとまりが出来たのではないかと思う。

もうい―かい 』では、「もういいかい」や「まあだだよ」の繰り返して出てくる言葉に、子どもたちは耳を澄ませていた。やはり繰り返しはいいなあと思う。

紙芝居『はーい! 』で、それぞれの子の名前を呼んで、返事をして手を上げてもらいたかったのだが、恥ずかしいのか、私になれないのか、手だけをあげてくれた。

いもむしころころ 』では、ウンチという言葉に、ぱっと注目してくれた。小さな子にとって、これはとても大事なことなのだと思う。

最後のエプロンシアターでは、児童館の職員さんが手作りのバナナを持ってきてくれた、子どもたちがゴリラにバナナを食べさせることができた。

まだ3歳にも満たない子たちのお話会では、子どもたちが動き回ったり、ご機嫌を崩したりで、なかなか思い通りにはならない。
でも、今回は、はじめて児童館に来たという子が、最初隅のほうで静かにしていたのが、だんだんなじんで真ん中に来て、にこにこ笑いながら見てくれた。
それは、とても嬉しいことだった。

K市立図書館 大人向けストーリーテリングのよるお話会 聞き手と息をあわせる

今年度から不定期の日曜日に、ストーリーテリングのグループで大人むけのお話会をすることになった。
6月22日(日)は2回目。
聞き手が集まることはあまり期待していなかったのだが、15名も集まってくれて、用意した席が満席だった。前回に続いて来てくださっている人もいる。ありがたい。

プログラム
 100まんびきのねこ ワンダ・ガアグ作 同名の絵本より
 絵姿女房 日本の昔話 『子どもに語る日本の昔話3』より
 小石投げの名人タオ・カム ラオスの昔話(『子どもに語るアジアの昔話2』より)


大人の聞き手は、とても熱心に聞いてくれる。
そのため語る方の私たちも、最初は子どもたち相手より緊張するのだが、はじまってしまうと、いつもより集中して、そのうえ話にのって語れる。

「100まんびきのねこ」でも、「絵姿女房」では、ラストで笑い声が起きた。

私の「小石投げの名人タオ・カム」でも、すごく聞いてくださっていることがわかるので、嬉しくて、いつもよりずっと情景をクリアに浮かべながら語ることができたと思う。

わたしたちはまだ未熟だけれど、こうした聞き手がいて、聞き手と息を合わせて語ることが出来る気がするしも自信にもつながる。
ありがとうございます。

K市立図書M分館 オープンスペースではあるけれど

先週の土曜日からお話会続きで、記録がたまってしまった。
まずは先週の土曜日(6月21日)のM分館から。
商業施設と一体化しているM分館では、オープンな場でのお話会になる。今年度わたしは1回の担当。聞き手の年齢層もまったく検討がつかないし、場所にも慣れない。選書に迷いに迷って、結局、絵本とエプロンシアターをすることにした。

プログラム
 絵本 りんごりらっぱ あべけんじ作 福音館書店 * 
 絵本 ラン・パン・パン  マギー・ダフ再話 アリアンヌ・ドウィ/ホセ・アルエゴ絵 山口文生訳 評論社
 手遊び あたまはてんてんてん *
 紙芝居 おばけのはみがき 林原玉枝文 内海博絵 教育画劇
 エプロンシアター 大きなかぶ *


お話会目当ての人はなく、読み聞かせスペースに通りかがる人を図書館員さんが呼び込んでのお話会となる。
子連れの買い物客が少しずつ集まってくれた。小さな子は1歳くらい。大きな子は低学年ぐらいだろうか。出たり入ったりで、図書館員さんの数えでは13人の人が見てくれたらしい。

りんごりらっぱ 』は、なかなか声を出してもらえなかったけれど、低学年の子がよく考えて言ってくれた。

ラン・パン・パン』は、小さな子たちには難しかったようだが、ひとりまた2歳にもならないような子がお母さんの膝でじっと聞いているのが印象的だった。

エプロンシアターでは、わたしはかなり緊張した。
でも、親たち、それから子どもたちと親が一緒に声をかけてくれるようになって、最後はみんなで楽しく終えることができた。

今回のお話会で思ったのは、うわーと広い空間でのお話会ではあるが、メインできいている子たちは、読み聞かせスペースの狭い場所にいる。その子たちに向けて読み聞かせをすればよいのだから、普段通りでいい。

2025年6月19日 (木)

K市立図書分館 ひよこちゃんのおはなし会 なんだか上手くいった日

6月なのに真夏のような日が続いている。
そんななか、5組の親子さんが来てくれた。今年度は、ずっと人数が少なかったので、とても嬉しい。
子どもさんはみんな、1歳後半から2歳前半ぐらいで、言葉が少しずつ出てきた子たちだ。

プログラム
 わらべうた くまさんくまさん *
       お茶を飲みに来てください
 絵本 くだものぱっくん 真木文絵文 石倉ヒロユキ絵 岩崎書店
 絵本 おとうさん 中村徹文 せべまさゆき 佼成出版
 絵本 こちょこちょこちょ うちだりんたろう文 ながのひでこ絵 童心社
 わらべうた じーじーばー *
       にぎりぱっちりたてよこひよこ *
       ももやももや *
 絵本 わたりましょ 北村人作 こぐま社
 紙芝居 ぽんぽこぽん 八代貴司脚本 ひろかわさえこ文 童心社
     でんぐりがえる  ひろかわさえこ文 童心社
 わらべうた さよならあんころもち


 どの親子もなかよく座って、お母さんが子どもに絵本を見ながら語りかけていて、とてもいい雰囲気でお話会を進めることができた。

くだものぱっくん』では、「い・ち・ご」といった単語を一生懸命いう子どもの姿が見えて、覚えた言葉を言うのが嬉しいのだろうと思う。

こちょこちょこちょ 』のくすぐり遊びはどの子も大喜び。くすぐられていったん逃げて離れても、またくすぐられるために戻ってくる。親子の笑顔がまぶしかった。

布を使った童歌は、みな、一生懸命やってくれた。なんとか真似ようとしたり、布を何度も放ったり、楽しい時間が持てた。

紙芝居では、『ぽんぽこぽん 』が楽しかった。みんなで手を叩き、おなかを叩けた。

小さな子のお話会は、子どもたちのその日のご機嫌具合によって、上手くいかないことも多い。でも今日は、身体を使ったり、親子でふれあったり、言葉を出したり、なんだかとても上手くいった。

2025年6月13日 (金)

K小学校朝の読み聞かせ 6年4組 ホラ話はおおらかに語りたい

今年度、K小学校では、各学年2回ずつ、10分間のお話会をさせていただけることになった。少しずつ定着してきたのが嬉しい。

今日は6年生。

語ったお話
 おはなし かも取り権兵衛 日本の昔話 (『日本の昔話2 したきりすずめ』より)


わたしにとって、このお話は、南K小学校の6年生に引き続いて、2回目の語りとなる。

前回、かなり子どもたちの反応がよかったので、期待したのがいけなかったのだろうか?
子どもたちの反応があまりないのが、すごく気になって、あまり語りに乗れなかった。
さらに、ラスト近くで、また校長先生がいらして、集中できず、言葉を抜かして言い直したりした。

なかなか、上手くいかないものだ。

その中、ほんの数人が、にこにこ笑って聞いていてくれて、それが救いだった。

こうしたホラ話、もっとおおらかに語りたいのに、小心者のわたしには、難しいなあ。

このお話は初夏のお話だ。
今年度、もう一回語れたらいいのだけれど。

2025年6月 9日 (月)

K幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 1回目 同じ年齢、同じプログラムでも。

先週の月曜日のK第2幼稚園に続いて、今週の月曜日はK幼稚園へ。

K幼稚園とK第2幼稚園は、学区が隣同士にある同系列の幼稚園で、園長先生も同じだ。
でも、毎年、子どもたちのカラーが違って、とても不思議だ。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし ひとり、ふたり、さんにんのこども 松岡享子作 『おはなしのろうそく26』より
 手遊び ミミズの体操 *
 おはなし ついでにペロリ デンマークの昔話 『ついでにペロリ (愛蔵版おはなしのろうそく)』より
 おしまいのうた ろうそくぱっ


背筋をのばして、とてもよく聞いてくれるのだけれど、ものすごく静かだった。
手遊びも、しっかりやってくれるのだが、「言える子は、いっしょに言ってみて」と言っても、だれも言わない。

「ついでにペロリ」も、ずっと静かに聞いていた。

K第2幼稚園での子どもたちの大はしゃぎな聞きぶりを経験したばかりだったので、ふしぎな気がした。

それでも、最後の挨拶をして、別れるときになると、「またきてね!」と何人かが声をかけてくれた。
ああ、子どもたちって本当に優しい。

2025年6月 7日 (土)

K市立図書分館おはなし会 みんなで楽しもう!

先月はゴールデンウィークでだれも来なかったK市立図書分館おはなし会。今日もなぜか図書館に人が少なく、また~?と思っていたら、1年生の女の子がお母さんと一緒に入ってくれた。そのあとから、年長さんくらいの男の子が嬉しそうに入ってきた。

プログラム
 わらべうた おてぶしこぶし *
 絵本 バムとケロのにちようび 島田ゆか作 文溪堂
 絵本 あてっこどうぶつずかん だれ あべ弘士作 KADOKAWA *
 絵本 パンダのおさじとフライパンダ 柴田ケイコ作 ポプラ社
 絵本 りんごりらっぱ あべけんじ作 福音館書店 *
 紙芝居 おばけのはみがき 林原玉枝文 内海博絵 教育画劇


ふたりとも絵本が大好きなようで、どれもよく見て聞いてくれた。
パンダのおさじとフライパンダ 』では、料理人のクーさんが「フライパンをいつもきれいにみがいておくこと」という戒めを忘れると、あーっと心配して聞いている。

あてっこどうぶつずかん だれ』と『りんごりらっぱ 』では、ふたりとも声を出して、答えを言ったり、言葉を一緒に言ったりしてくれた。
人数はいくないけれど、みんなで楽しめるお話会、いいな。

2025年6月 6日 (金)

T小学校 3年生 ストーリーテリングによるおはなし会 終わりよければすべてよし

春と秋に伺っているT小学校へ。
今年度春の私の担当は3年生。
2クラスで40人程度が一つのお部屋に入って聞いてくれた。
この子たちは、1年生のときから聞いていてくれる子たちだから、ストーリーテリングの説明を簡単で終えて、はじめた。

語ったおはなし
 マメ子と魔物 イランの昔話(『子どもに聞かせる世界の民話』より)


部屋に入ると、みな椅子席で、正面に先生用の椅子が置いてあった。
でも、子どもたちが椅子席なら、立って語った方がいいので、椅子の方は、そのままにして語りはじめた。

ところが、そのことを説明しなしのがいけなかった。
お話が展開し始めたときに、突然先生が前に出てこられて「どうぞ、座ってください」とおっしゃられたのだ。
「いえ、立って語ります」と答えたものの、お話が、もちろん途中でストップ。ええっとどこまで語ったっけ?と思いだし、そこの気持ちを持って行くまで少し時間がかかった。いや、子どもたちも中断されて、お話から気がそれたはず。

でも、語り出したら、子どもたちも私も、もとに戻って行くことができた。

マメ子が「眠る前にケーキと卵焼きを食べる」と言ったところで笑い声が起きた。ここで笑い声があがったのははじめてで、へへーと嬉しくなった。
ただ、ここで安心したのがいけなかった。お話から少し自分の気持ちがそれたのだと思う。
いつも、決して間違えたことのないところで、あれ?と思い、その前の文章をもう一度言ってしまったのだ。どうしようと思いながら、次へと話を続け、子どもたちもそのまま話にのってくれたので、そこからは、子どもたちといっしょにラストまで語れた。
ひとりの子は、ラストの展開をかなり前に察知して、隣の子にジェスチャーしていて、ほほーさすが!と思ったりした。

まあ、いろいろ落ち度はあったけれど、終わりよければすべてよし。としよう。

本日の教訓。
椅子が用意されていたら、座らないときは、きちんと感謝の言葉をいって、断ること。
決してお話から気をそらさないこと(これ、いつもいっているけど)

2025年6月 5日 (木)

I南小学校の朝の読み聞かせ 5年1組 楽しく聞いてもらえれば嬉しい

昨日に引き続いて、今朝はI南小学校へ。
学年は5年生だけれど、語るお話は同じだ。

プログラム
 絵本 水はうたいます まど・みちお詩 nakaban絵 理論社
 おはなし ヤギとライオン トリニダード島の昔話 (『子どもに聞かせる世界の民話』より)


クラスにすぐに入れてもらえた。
絵本はまど・みちおさんの詩を絵本にしたものなので、「まどみちおさんって知っている?」と聞くと、だれも知らなかった。「ぞうさん、ぞうさん♪」の詩を書いた人だよと説明した。

この絵本はまどみちおさんの豊かな感性による言葉と、美しい色彩のたおやかでありつつ時に激しい絵がよくあっている。
ただ、こういう本は、子どもたちの心が落ち着いていないとなかなか入っていかないように思う。

今日は、子どもたちははじめ落ち着かないようで、隣の子とクスクス話す声も聞こえてきた。でも、知らんふりをして読んでいくうちに、何人がじっと絵を見つめて、耳を傾けていた。
それで十分かなと思う。

次のおはなし「ヤギとライオン」は、ライオンが歌を歌い出し、ヤギが危ないと自覚するところから、夢中になって聞いてくれた。
ヤギの歌に笑い声があがる。
最後まで嬉しそうに聞いてもらえた。

前回この学校では、笑い話でしんとなり、今回もそうなりはしないかと案じていただけに嬉しい。

2025年6月 4日 (水)

南K小学校 朝の読み聞かせ 4年2組 「ヤギとライオン」いろいろな聞き方

昨日の大雨があがって、今日は爽やかなお天気になった。

南K小学校の朝の読み聞かせは、先月にひきつづいて4年生だったので、同じプログラムにした。

プログラム
 絵本 バナナのはなし 伊沢尚子文 及川賢治絵 福音館書店
 おはなし ヤギとライオン トリニダード島の昔話 (『子どもに聞かせる世界の民話』より)



教室に入っていくと、椅子席でものすごく幅広くすわっていたので、つめてもらい、絵本をだして、「見えるところにすわってね」と声をかけた。

私がメガネを絵本用に替えたりしていると、「目が見えないの?」とか、「前にあったことあるよね」とか、わいわい言ってくる。こりゃあ、聞いてもらえないかもしれないぞと案じたが、絵本を読み出したら、途端に、しんとして、絵を見つめてくれた。

「ヤギとライオン」も、しっかり楽しんでくれた。隣のクラスと違ったのは、「美味しい肉ってなんのことかわかります?」というと、「ヤギー!」と、何人もの子が大声でさけんだことだ。
そして、ラストでライオンが逃げ出すと笑いが起こった。

明日は、違う小学校の5年生で語る予定。
1学年違うと、子どもたちの聞き方も変わってくるだろうか?
楽しみだ。

2025年6月 2日 (月)

K第2幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 1回目 聞いて想像する歓びの体験

近所の子がもっとも多く通うK第2幼稚園で、今年もお話会へ行かせてもらえることになった。
初日は、どんな子たちか緊張する。子どもたちも、はじめて聞くストーリーテリングなるものに緊張しているようで、きれいに並んですわり、まっすぐ前を見て待っていてくれた。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし ひとり、ふたり、さんにんのこども 松岡享子作 『おはなしのろうそく26』より
 手遊び ミミズの体操 *
 おはなし ついでにペロリ デンマークの昔話 『ついでにペロリ (愛蔵版おはなしのろうそく)』より
 おしまいのうた ろうそくぱっ



プログラムはD保育園と同じだ。
私はまた、「ひとり、ふたり、さんにんのこども」を語った。
このおはなしは、子どもたちの身近なもの世界で、かならず3までを数えながら進んでいく。とてもわかりやすく、風景を思い描きやすい。

だからだろう。
子どもたちは、微笑んで、とても楽しそうに聞いてくれた。
私は、うっかり「おやつの時間だ!」を「おもちゃの時間だ」と言い間違えてすぐに直したけれど、それも、笑いながら聞いてくれた。

ミミズの体操は、器用にできる子とできない子がいて、わいわい言いながら、一生懸命やっている姿がかわいらしい。
これで、いっきに緊張が溶けたのかもしれない。

「ついでにペロリ」では、ネコがのみこむたびに大騒ぎ。語り手が静まるのを待って語った。なかには「のみこんでしまいました」を最初のころから、語り手にあわせていう子もいる。お話を十分に楽しんでもらえたと思う。

このプログラムは。、お話をはじめて聞く子にはとてもよいのではないだろうか。
まず「ひとり、ふたり、さんにんのこども」で、聞いて想像する歓びを知る。
手遊びでリラックスし、「ついでにペロリ」で、想像をもっと膨らませてたのしむ。

次のおはなし会では、もっともっとお話の世界を楽しんでもらえたらいい。

« 2025年5月 | トップページ | 2025年7月 »