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2019年7月

2019年7月31日 (水)

Kキッズクラブ 夏休みのストーリーテリングによるおはなし会 ハインリヒってなに?

 児童保育のキッズクラブへ。今年は1年生だけで30人くらいいるとのこと。3年生までの子に聞いてもらった。

プログラム
 かえるの王さま グリムの昔話
 わらべうた こどものけんか *
 へびの食い合い 日本の昔話 *

出典本
  

 中には、最初から「お話なんか聞きたくない」などという子たちもいて(そうだよね。いまは夏休みだものね)、わいわいと騒がしかったのだが、話がはじまると静かになって聞いてくれた。でもこの暑さ。冷房がきいているとはいえ、体がけだるいのだろうか。だんだんぐにゃぐにゃとする子が多くなった。後半のハインリヒは、低学年の子たちにはよくわからなかったらしい。話が終わると「ハインリヒってなに?」と、聞いた子がいた。「王さまの家来で……」と、語り手が説明し始めると今度は「家来って兵隊?」。その子には、「家来」も聞き慣れない言葉なのだろう。
「へびの食い合い」は、ヘビがだんだん大きくなってイノシシや鹿ぐらい大きくなるというと、「ええー、うそだ!」といって喜んでいた。へびとへびが食い合って、最後はどうなるか、一瞬しんとなって、息を呑んで答えを待ってくれ、とわかると笑いが広がった。
 楽しく終れてよかった。次は春休み。楽しみにしてくれるといいのだけれど。

2019年7月30日 (火)

K児童館 夏休みのストーリーテリングによるおはなし会 初めて子どもに語る「しゃれこうべ」

 いきなり夏が来た!! でも児童館は冷房がきいていてありがたい。たくさんの子どもがきていて、小学生は1年生から6年生まで40人程度。小さい子から順に並んで聞いてくれた。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ
 おいしいおかゆ グリムの昔話
 わらべうた こどもとこどもがけんかして *
 しゃれこうべ チロルの昔話 *
 おしまいのうた ろうそくぱっ *

出典本

   

「おいしいおかゆ」は、特に低学年の子たちが楽しそうに聞いていた。終わると「みじかーい!」という。つぎは長い「しゃれこうべ」へ。
 このおはなしは、初めて子どもの前で語る。前半は恐ろしいものの、ラストは明るい。でも、後半の種明かしの部分が難しめなので、3年生以上の子のおはなしだと思う。時間は13分程度。こうなると10分枠の朝の読み聞かせでは語れず、覚えたもののお蔵入りとなりそう。それで、高学年の子も集まってくるこの児童館で語ろうと思ったのだ。
 まずは「がいこつ」と「しゃれこうべ」の説明から始めた。小さな子は「がいこつ」もあまりわからないみたいで、少し驚いた。
 語り出すと、子どもたちは目をまんまるにして、びっくりしたように聞いていた。でも、主人公の女の子が怖い目に遭うところでは息を殺して聞いている。でも、女の子が安全になると、とたんに緊張が緩んだ。意味がわからないところもたくさんあっただろう。もぞもぞ、ぐにゃぐにゃと体を動かす子が多くなってきた。わたしも、少し言葉を間違えてごまかして勝たったりもした。そんな中で高学年の男の子たちが特に真剣に聞いてくれたように思う。
 高学年以上のところで、また語ってみたいものだ。

2019年7月10日 (水)

南K小学校 朝の読み聞かせ 2年1組 「おばけ学校の三人の生徒」で驚いて笑って。

 夏休まであと1週間あまり。どんよりした天気が続いているけれど、子どもたちはますます元気。2年1組の子たちも、にこにこ笑顔で迎えてくれた。


プログラム
 絵本 しろねこしろちゃん (幼児絵本シリーズ) 森 佐智子文 MAYA MAXX絵 福音館書店
 おはなし おばけ学校の三人の生徒 松岡享子作


    


 絵本『』の表紙を見せて、はじめのページをめくると、タイトルが白ねこなのに「黒いねこだ」という。「ほら、ここに白いねこもいるよ」と言って読み始める。ほかのきょうだいと違って白い、しろちゃんが、自分も家族の一員として感じられるまでの物語。シンプルで短いストーリーだけれど、子どもたちは共感できるのだろう。じっと見ていた。


 出典本
    


 次の「おばけ学校の三人の生徒」は、1年生、2年生、3年生がそれぞれに先生の課題に答えて披露するのを楽しんで聞いてくれた。先生の評価は「だめだめ」「まあまあ、よろしい」「たいへん、よろしい」。私の今日の出来は「まあまあ」と「たいへん、よろしい」の間くらいかな? ラストは突然大声を出して、聞き手を驚かせるのだけれど、これもうまくいったというか、うまくいきすぎた。「心臓がとまりそうになった」といった子もいて、もう少し抑えておいたほうがよかったかもしれない。


 なにはともあれ、楽しいお話会になった。子どもたちも、よい夏休みを!

2019年7月 9日 (火)

課題図書を読む『ある晴れた夏の朝』

 日本人でありながら、かなり年いった大人でありながら、自分が何も知らないとわかり、恥ずかしくなった本。

ある晴れた夏の朝
 小手鞠るい作
 偕成社

     

 物語は、今(2014年)、中学校の英語教師をしている主人公メイが、15歳でアメリカの高校生だったとき参加した、ミュニティ・センター主催の公開討論会について、生徒たちに伝えるという、入れ子になっている。

 メイは日本人の母とアイルランド系アメリカ人の父のあいだに生まれたハーフ。日本で生まれ、4歳で家族とともに渡米し、その後はアメリカで育った。
 彼女が高1から高2になる夏休み、原爆の是非を問う公開討論会に出場して欲しいと、上級生から誘いを受ける。討論会の出場者は8名で、肯定派と否定派、4人ずつに分かれて論議をかわす。4回の討論会で、公聴にきた一般市民が投票し、勝ち負けを決める。。
 原爆否定派には、メイのほかに、反戦・平和運動家として知られるジャスミン、飛び級した天才スコット、アフリカ系のダリウス。一方肯定派は、勉強・スポーツともに優秀なノーマン、ユダヤ系のナオミ、中国系のエミリー、そしてメイと同じ日系だが、両親ともにアメリカ生まれの日系であるケン。
 彼らは夏休みがはじまると、睡眠時間をも削って、徹底的なリサーチと分析をし、戦略をたてて、討論会に臨む。両派から交互に一人ずつ、制限時間内にスピーチをすることで討論が繰り広げられた。

 作品では、スピーチの内容と出場者の姿、会場の様子が、メイの視線で、メイの思いとともに語られていく。

 語られる内容は、原爆投下り理由や結果にとどまらない。真珠湾攻撃やポツダム宣言、日系アメリカ人の強制収容所といった第二次世界大戦時はもとより、南京虐殺、朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラク攻撃、ビキニ環礁での核実験、さらにはアメリカでの黒人やユダヤ人差別と、四方八方に、掘り下げながら広がっていく。
 冒頭にも書いたとおり、無知な私は、彼らにより明かされた事実とその分析が驚きの連続で、彼らのスピーチの内容を早く知りたくて、ページを捲り続けた。その白熱した討論会を公聴したような高揚感を感じながら。

 討論会をこんなにも面白く、熟考させるものになったのは、8人の高校生が、それぞれ違うルーツを持っているからだ。まさに、他民族国家、アメリカだからこその討論会ともいえよう。
 8人の違いは、討論に多角的な視点を与え、分析や思考をもたらす無意識下の感性や感情までもあぶりだしている。民族の違いだけではない。同じ日本人の血が流れていながら、日本で生まれ育って渡米してきたメイと、両親ともアメリカ生まれのケンとでは、全く違う。受けた教育(学校だけでなく家族や周囲の人からも)、育った環境によって、出来事の受け止め方が違うのだ。ひとりがスルーしていることを、別なひとりは重大なこととして感じる。憎しみや偏見が、当然のこととして、植えつけられていることもあるのだ。

 この討論会を通して、8人は勝敗を超えて、とある共通した認識へと向かっていく。それは、作者の願いだろう。そして、私もこの作品を全世界の人々にいま読んで欲しいと思う。


*第65回青少年読書感想文全国コンクール 中学校の部 課題図書。

2019年7月 8日 (月)

7月のおはなし広場 いいプログラム

 今日は梅雨の合間。久しぶりのおひさまは嬉しい。新人さんがひとり入って下さって、読んでいただいた。1年生のお母さん。子どもと接していらっしゃるから、本選びも読み方も上手。子どもたちも嬉しそうだ。


プログラム
 絵本 しろちゃんとはりちゃん あめのいちにち たしろ ちさと作 ひかりのくに
 絵本 ライフタイム: いきものたちの一生と数字 (ポプラせかいの絵本) ローラ・M. シェーファー文 クリストファー・サイラス ニール絵 福岡伸一訳 ポプラ社
 おはなし 小さなオンドリとダイヤのボタン ケイト・セレディ作(『お話してよ、もうひとつ―コルウェルさんのお話集』より)*
 大型絵本 たなばたバス (チューリップえほんシリーズ) 藤本ともひこ作 鈴木出版
 絵本 わたししんじてるの (絵本の時間) 宮西達也作 ポプラ社


 今日は3回目。子どもたちはだいぶなれたきたようで、感想などを口々にいう子も出てきた。


    


しろちゃんとはりちゃん あめのいちにち』は、雨の日のけんかがテーマ。ついけんかをして、意地をはりあって、つまらない気持ちになること、子どもたちには身につまされるお話。しんとして見ていた。読み終わると、花瓶が2つだね。水が漏ってるね。とちゃんとわかっている言葉が聞こえた。


    


ライフタイム: いきものたちの一生と数字 (ポプラせかいの絵本)』は。新人さんが読んでくださった。読み聞かせが初めてとは思えなくて、びっくり。しっかりした声で、子どもが興味を持つところを丁寧に読んで、動物のすごさに、子どもたちも驚きの声を上げていた。


   


 次は、わたしの語り。オンドリがやっつけられそうになるたび、起死回生することを喜んで聞いてくれた。2つ目のエピソードでもう先を予測できる子もいて、語りながら、おおーすごい!と思った。
 このお話は昨年の1年生にも語って、子どもたちが歓喜の声をあげて大騒ぎになった。それと比べると、かなり落ち着いた聞き方だ。学年のカラーというのだろうか。そういった聞き手の反応の違いがあるのがおもしろい。


    


たなばたバス (チューリップえほんシリーズ)』は、昨日七夕だったねと、読み手が子供たちを導入して始めた。「……バス」のしゃれは、まだわからなかったみたいだけれど、面白い展開を楽しんでいた。彦星、織姫、天の川のページがきれいだ。


    


 ラストは『わたししんじてるの (絵本の時間)』。シリーズの本なので、子どもたちは「知っている」と言いながらも、よーく聞いていた。11分くらいかかる長いお話。しかも、暑いし、たくさん聞いた後なのに、集中が途切れない。じっくりと聞けてこどもたちも、満足だったと思う。


 終わってから、とてもいいプログラムだったねと、みんなで自画自賛。2学期も頑張ろう!!

2019年7月 6日 (土)

7月のK図書館分館おはなし会 親子の幸せな時間をいただきます

 梅雨空が続いている。今日は、午前中はどんよりしていたけれど、昼から日が差してきた。図書館に行くと、嬉しいことにもう2組の親子がいる。しかも2組ともお話会カードを持っているではないか。リピーターが増えている証拠。図書館の方のお話会への参加を呼びかける努力の賜だ。ありがとうございます!

プログラム
 詩の朗読 かえるのぴょん 谷川俊太郎作 『誰もしらない (国土社の詩の本 18)』より *
 絵本 チェンチェンとクゥクゥ さくら せかい作 こどものとも年少版 2014.03 福音館書店
 絵本 ふってきました (講談社の創作絵本) もとした いづみ作 石井聖岳絵 講談社 *
 紙芝居 おにがしまのまめ 仲倉眉子作 教育画劇
 エプロンシアター かえるののどじまん

「かえるのぴょん」は、カエルの指人形をはめて朗読した。自動車や新幹線、飛行機と飛び越えると、すごーいという声も。お母さんがニコニコ笑って見てくれている。

『チェンチェンとクゥクゥ』は、年少版のお話だけれど、年の大きい(小学1年くらい)女の子たちが特によく見ていた。知らない二人(そのうちひとりは恥ずかしがり屋)が出会って、少しずつ友達になっていく心の機微は、やっぱりこの年頃の女の子たちにはよくわかるのだと思う。

    

ふってきました (講談社の創作絵本)』は、最初のうち、なんだか見てもらってないなあと思って読んでいたが、途中からいろいろな動物が落ちてくるのを面白がりだした。小さな子(2歳くらい)は、ナンセンスの面白さはわからなかったかもしれないけれど、ぞうが落ちてくるところで喜びの声を上げていて、それでいいと思う。

 みんなが楽しめたのが『おにがしまのまめ』。怖そうなタイトルに反してユーモラスなラストにほっこり。「面白かった」という声が聞こえた。

 最後はエプロンシアターで楽しく。演じ手が手作りマイクで、子どもたちにインタビューすると、どの子も真面目に、また、恥ずかしそうに自分の名前をいうのがかわいらしい。みんなで「かえるの合唱」を合唱して終わった。

 今日は、みなお母さんも一緒に聞いてくださった。そして、どのお母さんも楽しそうにしてくださった。お母さんが楽しいと子どもたちも楽しいし、子どもたちが楽しいとお母さんも楽しい。ほんの30分の短い時間だけれど、そうした心地よい時間を分けてもらえて、ああ、幸せと思う。
 

2019年7月 3日 (水)

K幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 1回目 プール遊びのあとは眠い

 梅雨のどんよりした空。雨が降りそうだけれど、なんとか持っていて、午前中にはプール遊びもできたという。

 K第2幼稚園、土田保育園と同じプログラムで。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし ひなどりとネコ ミャンマーの昔話 *
 手遊び でんでんむし *
 おはなし ついでにペロリ デンマークの昔話
 おしまいのうた ろうそくぱっ 

出典本
  

広いホールに、子どもたちが60人近く、横に広がって聞いていたせいもあり、お話が届きにくかった気がする。眠そうにしている子も多い。そんななか、何人かの子はとてもよくわかっているように見えた。

「ひなどりとネコ」では、ひなどりがケーキをみんな食べてしまってドキっ! ネコが再びやってきてドキッ、ひなどりがくしゃみをしたくなってドキッ、ついにくしゃみをしてドキッ、壺が割れてドキリ。と、要所要所で、表情を変えたり、友達と見合ったりしている子がいた。

「ついでのペロリ」では、2つ目のお話ということもあり疲れてぐにゃぐにゃしている子が多い中、ネコが「食ってやる」といって食べてしまうたびに、びっくりしてにっこりする子がいたりする。この年齢の子たちの発達の差みたいなのもあるかもしれない。でも、誰かひとりが面白そうに笑ったら、D保育園のように、みんながつられて笑いが巻き起こっただろう。

 今日は蒸し暑かったし、プール遊びの後で疲れていたし、子どもたちも疲れていたかも。次回は秋。大勢に楽しんでもらえますように。

 

課題図書を読む『もぐらはすごい』

この絵本は、昨年の初夏に出版され、すぐに小学校の読み聞かせの人たちのなかで話題になった。

もぐらはすごい
 アヤ井 アキコ作
 川田伸一郎監修
 アリス館

    

 もぐらって、名前はよく知っているけれど、私は見たことがない。もぐらづかは見たことがある。というか、地面にこんもり盛り上がっているところがあって、これはもぐらの穴だよと人に言われて、そうなんだなあと思っていただけなのだ。

 そんな、知っているようで、実はよく知らないもぐらの生態を、この絵本が実にわかりやすく、そして楽しく教えてくれる。
 もぐらの暮らし方や体の秘密。地面を掘るのに適した手の構造、敏感な感覚器「アイマー器官」、ものすごく広範囲な巣。知らないことばかりで驚きの連続だ。
 手のひらが、人間と違って、外側についていたなんて。水泳の平泳ぎなんか、得意かもしれない。土の中の巣に、たった一匹ですんでいるらしい。暗闇の中で一人なんて、孤独ではないのだろうか? それとも自由できままな一人暮らしを満喫しているんだろうか?
 一生のほとんどを土の中にいるなんて、人間の目から見たら、とても不思議なのだが、きっとこれは、小さな動物であるもぐらが生き延びていくために進化してきた姿なのだろう。

 巻末にはモグラ博士である、監修の川田真一郎氏の説明がさらに付け加えられていて、好奇心をそそる。いまだに謎が多くて、オスとメスの出会いなど、解明されていないことがたくさんあるらしい。研究したくなる読者もあるはず。

 低学年の課題図書だけれど、高学年、中学生でも十分面白いと思う。

 
*第65回青少年読書感想文全国コンクール 小学校低学年の部 課題図書。

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