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2018年7月

7月のひよこちゃん 魔法の絵本『がたんごとんがたんごとんざぶんざぶん』

 少しだけ涼しくなったような気がする。といっても、昨夜は寝苦しかった。朝、片づけてから、ごろと横になったら、寝入ってしまい、目が覚めてびっくり。ぎりぎりにかけつけた。

 図書館には、いつもよりたくさんの親子が来てくれた。10組の親子。2歳くらいの子も数人いる。

プログラム
 わらべうた くまさんくまさん *
       お茶を飲みに来てください *
 絵本 くだもの (幼児絵本シリーズ) 平山和子作 福音館書店
 絵本 パパおふろ きくちちき作 文渓社
 わらべうた おてぶしこぶし *
       じーじーばー *
       ももやももや *
       ぎったんばったん *
 絵本 がたんごとん がたんごとん ざぶんざぶん (福音館あかちゃんの絵本) 安西水丸作 福音館書店 *
 絵本 なーらんだ 三浦太郎作 こぐま社 *
 紙芝居  はーい! (あかちゃんかみしばい ぱちぱち にっこり) 間所ひさこ脚本 山本佑司画 童心社
 紙芝居 むしさんのおさんぽ (年少向けおひさまこんにちは) 得田之久脚本 ペドロ山下画 童心社

 初めての子が半数近く。最初の「くまさんくまさん」で人形を近づけると、目を見張る子、にこにこする子、こまったように顔をそむける子がいて、それぞれの子に違う性格があるのだと思う。
くだもの (幼児絵本シリーズ)』でも、その性格はよくわかる。張り切って果物の名をあげて、積極的に食べる真似をする子がいる一方で、「どうぞ」絵本をそばに近づけても、逆に手をひっこめる子もいるのだ。
 わらべうたは、ハンカチ遊びだけにした。というのも、先月からお話の部屋が変わって、小さなクッションマットがいくつかあるのだが、お母さんと子どもたちがそこに座ってしまい、子どもを膝ののせての親子遊びがしにくいからだ。次回から、座り方を考えたいと思う。
 わらべうたのあとのハンカチを集めてから『がたんごとん がたんごとん ざぶんざぶん (福音館あかちゃんの絵本)』を読んだのだが、どの子も吸いつけられたように絵本を見つめて、聞いていたから驚いた。言葉のリズムがいいのだろうか? 電車が出てくるのがいいのだろうか? 本当に不思議な力のある絵本だ。
なーらんだ』では、なぜかおんぶされていた0歳児が大喜びで、キャッキャッとはしゃぎ声をあげていた。
 紙芝居では『はーい! (あかちゃんかみしばい ぱちぱち にっこり)』の「はーい」をお母さんも含めて、みんなで手をあげて楽しめた。『むしさんのおさんぽ (年少向けおひさまこんにちは)』の方は、まだ虫のことがぴんと来ない年なのか、あまり反応がない。2歳の男の子は、テントウムシだけ知っていて、ずっと「テントウムシ」と言っていた。カブトムシに興味を持つのはもう少し後なのだろう。

  

     

   

K児童館 夏休みのストーリーテリングによるおはなし会 聞き手に応じて、自由に語りたい。

 高温注意報が出て、小学校のプールはお休み。この暑い日こそ、見ずに浸かりたいだろうが、プールまでの行き来が、高温で危険という判断だ。それで、K児童館はいつもに増してにぎわい。総勢60名近くの子が図書室で聞いてくれた。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 小さなオンドリとダイヤのボタン ケイト・セレディ作 *
 早口言葉 わしの家のわしの木に *
 おばあさんとブタ イギリスの昔話
 おしまいのうた ろうそくぱっ

 この館にくるのは、ほぼ、近隣の4校の小学生たち。学校で私たちのお話を聞いたことがある子たちばかりだからだろうか、いつも、とてもよく聞いてくれる。今日も素晴らしい聞き手だった。
 私も、土曜日の失敗を踏まえて、集中に心がけたけれど、よく聞いてくれるので集中しやすかった。はじめに、王さまがオンドリからダイヤのボタンを取り上げてしまうところかせ、もう「わる~っ」「どろぼうだ!」という声があがって、次の展開を楽しみに聞いている。2、3年の男の子たちが、先を予測して、声を立てて笑って、おもしろがっていたので、こちらも楽しんで語ることができた。あー、ちゃんと語れてよかった。このお話は、夏休みに、あと2回語る予定なので、気を抜かないようにしよう。
「おばあさんとブタも、静かに聞いていた。このお話は積立話だが、「~してくれないから、~してくれない」と、ねじれて続き、単純ではない。私ののろい頭は、時々ついていけなくなりそうになるが、頭を使って聞かなければならないところが聞いていて面白い。 この聞き手がついていけるか、いけないかの、ぎりぎりの語りは、聞き手の年齢や頭の回転に応じて、微妙な速度や間の調節が必要になる。
 もちろん、どのお話でも、聞き手に応じて、語り方の調節は必要になるわけで、お話の世界を誠実に語りつつも、自由に語り方を変えられる。そこまで熟達できたらいいと思う。まだまだだ。
 

I市立図書館 ストーリーテリングによるおはなし会 あれこれあって集中できず

 今日から小中学校では夏休みが始まっている。図書館には課題図書を借りに来た子、宿題をしに来た子、と結構たくさんの子どもたち。そしてもちろん本を借りに来た親子。その中から6組の親子と6年生の男子が4人が、初めにおはなしの部屋に入ってくれた。

プログラム
 鼻高たいこ 日本の昔話
 小さなオンドリとダイヤのボタン ケイト・セレディ作 *
 アナンシと五 ジャマイカの昔話

 私は、2番目の「小さなオンドリとダイヤのボタン」を語った。このお話は覚えたてで、初めて語るので、「鼻高たいこ」のあいだ、ドキドキしながら待っていた。みな、とても静かに聞いている。よし、私の番と前に出ていくと、ひとりの子が「トイレに行きたい」といって、外に出て行った。それにつられたのか、もう一人の子がトイレに行くといいだし、その子のお母さんが、赤ちゃんをお姉ちゃんにたくして出ていった。さらに6年生の子たちも出ていき、入れ替わりに、2組ほど入ってきた。
 さてと語り始めたのだが、どうも、聞き手が聞いている感じがなくて、語りにくい。それでも、なんとか語っていたのだが、赤ちゃんが動きだし、聞き手の目がそちらに向き、私もつい見てしまった。そんなあたりから、集中できなくなって、赤ちゃんがこてんと眠ると、とうとう話が迷子になって、一瞬とまった。でもすぐ再開して持ち直した矢先、赤ちゃんが目を覚まして泣きだし、どうしようもないので、会員が連れ出した。そのあとも外で大泣きの声が聞こえる。私はおろおろしながらどうしようもなく、よろよろと語り続け、再び持ち直したところで、今度は、さっきトイレに行った子が、ドアをあけてのぞくので、入ってくるかと思う、またと閉める。それが何度が繰り返され、またまた集中できないまま、最後まで語り終えた。ふーっ。そのあと、何人もの人が出て行った。あんまりたどたどしい語りだったからかもしれない。
 そのあとの「アナンシと五」のときは、人数が減ったのだが、今度は幼児の子があちこち歩き出した。それでも、語り手はしっかり語り、前にいた子たちがおもしろいと喜んでもらえた。

 は~っ(T_T) 本当にダメダメの日だった。どうも私は、ちょっとしたことにまどわされて集中できなくなる。何があっても、聞き手の顔をしっかり見て、語れるようになりたい。
 とにかく、今日のお話は、この夏休みに何回か語る予定。今度はがんばろう!!

S保育園 年少・長さん ストーリーテリングによるおはなし会 年齢による違い

 毎月、グループでかわるがわる行っているS保育園。今日は私の担当。園では手足口病が未満児さんで流行っているらしく、いつもは全員でする朝のダンスは、未満児さんのいない2階の部屋で。さらに、年中さんは、ダンスのあと出かけた(プールかな?)ので、年少さんと年長さんに聞いてもらった。

語ったのは
 きしむドア(フランさんの語りより)

 おばあさんの家のドアがキーと怖い音をたてるので、泊りに行った男の子が怖くて寝られない。おばあさんは、友だちと一緒に寝れば怖くないといって、ネコ、イヌ、ブダ……と順々に動物をつれてくるという、とてもシンプルな繰り返しの積立話だ。子どもの前では初めて語る。
 年中さんがいなくて、年長さんと年少さんだけだったので、年齢で反応が違うのが、はっきりと分かった。年長さんは、はじめの「キー」という音だけで笑い出し、その「キー」という音を次に繰り返されるのを待っているとともに、動物が増えていくのか面白いようだ。年少さんの方は、知っている動物が次々出てきて鳴くのが面白い。
 聞き手によって語り方を変えていきたいお話だと思った。いろいろなところで、おまけ話みたいに語ってみたい。

 それにしても、今日も暑い!! でもでも、昨日(きっと40度くらいあった)よりまし、暑さの峠を超えたと自分を慰めている。そうだよね!? 

S幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 本に興味を持つ

 隔月でグループの人がかわるがわる行っているS幼稚園。今日は2回目。前回は、緊張していたのか、とてもお利口だったのだが、今日は、慣れてきたのだろう。また、暑いこともあるのだろう。初めに、ひとり廊下に出ていて、もうひとりは、語り手の後にいて、話の途中でも、何人かが立ち上がって。よくも、悪くも、自由奔放だった。

プログラム
 おはなし おいしいおかゆ グリムの昔話 *
 手遊び ミミズのたいそう *
 おはなし こすずめのぼうけん ルース・エインワース作

「おいしいおかゆ」は、とてもゆっくり語った。しっかり聞いているような子と、もぞもぞ動いている子と、そして、突然立ち上がる子と……。語り終わるころ、ひとりの子がとてもよく聞いていたので、その子を見ていたら、語り終わるとともに「おしまい」と、口を動かしていた。分ってくれていただろうか? 「こすずめのぼうけん」も同じような感じだった。
 お話が終わって帰るときになると、「本のなかが見たい」と言い出した子がいた。『こすずめのぼうけん (こどものとも傑作集)』の絵本を、1ページ1ページ開けて見せると、今度は『子どもに語るグリムの昔話〈1〉』も見たいという。字だけなんだよー。といって、1ページあけて見せた。もう少しじっくり見せてあげたほうがよかったかもしれない。本に興味を持ってくれたのは嬉しい。

    

K幼稚園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 1回目 おはなし会は一期一会

 この園は、昨年度1回だけ秋にうかがった。そのあと、冬にも予定していたが、その日なんと大雪に見舞われ、園がお休みでなくなってしまった。今年度は、今の時期と、秋に行かせてもらえることになった。
 今年は、園児が増えて、3クラスの80名程度。みな、お利口に座っていた。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし ひなどりとネコ ミャンマーの昔話 *
 手遊び ミミズのたいそう *
 おはなし ついでにペロリ デンマークの昔話
 おしまいのうた ろうそくぱっ

 先生が、ストーリーテリングの説明をしてくださったので、「おばさんの顔が見えるところに座ってね。」とだけ言って始めた。
「ひなどりとネコ」を語り始めると、はじめ、なんだろう?という感じでポカンとした顔をしていたが、怖いネコが出てくると、真顔になった。ネコにあげるはずのケーキをひな鳥が食べてしまうと、「ええっ」と、成り行きを心配してる子が何人か。これは、反応がいい子たちだとわかった。お母さん鳥がひな鳥のくしゃみを許してしまってからの子どもたちの反応が、おもしろかった。驚きの声を上げたり、肩を竦めたり、なかには、大きなくしゃみが聞こえると思ったのだろう、耳をふさぐ子も。ネコが逃げて行ってしまうとほっとしていた。
 次の「ついでにペロリ」では、ネコがなにかを食べるたびに、ええーっと大きな歓声が上がった。言葉が積み重なっていくところは、静かに聞いていて、「ペロリとのみこんでしまいました」ど「えーっ」となる。おはなしの最後まで、そういった感じだった。語り手もそれに合わせて、ゆっくり語っていた。聞き手の子どもたちによって、語り手によって、いろいろな面白さが変わってくる。

 前回同じプログラムでのD保育園での失敗と、今朝の小学校での失敗で、落ち込み気味だっただけに、今日K幼稚園で楽しく聞いてもらえて、とても助けられた。ありがとう!
 お話会って本当に一期一会だ。

南K小学校 朝の読み聞かせ 1年1組 よくばりすぎて失敗

 本当は先週のはずだったが、台風で暴風雨が予想されて休校になったので、今日、させてもらった。朝から暑い。でも、おととしぐらいから教室にもエアコンがついたので、さわやかだ。ありがたいことに、ずいぶん早くからクラスに入れてもらえた。これが、失敗の原因だったのだが……。

プログラム
 絵本 ぼく、あぶらぜみ (かがくのとも絵本) 得田之久文 たかはしきよし絵 福音刊書店
 おはなし おいしいおかゆ グリムの昔話
 絵本 まゆとかっぱ 富安陽子文 降矢なな絵 こどものとも2015.04 福音館書店

 実は、時間に合わせて、お話ひとつと、『ぼく、あぶらぜみ (かがくのとも絵本)』『まゆとかっぱ』のどちらかを読むつもりでいた。ところが、思ったよりはずっと早く入れてもらえたために、3つできそうな気がしてしまったのだ。『ぼく、あぶらぜみ (かがくのとも絵本)』は、ちょうど大雨の後、登校途中の子どもたちが、まだ抜け出していないセミの子の死骸を見つけたことあり、ぜひ、読みたかった。『まゆとかっぱ』は、子どもたちが絶対喜ぶ話だから、読みたい。そして、ストーリーテリングは一つ入れておきたい。と欲張ってしまったのだ。
 初めの『ぼく、あぶらぜみ (かがくのとも絵本)』は、子どもたちの興味をひいてよかった。でも、途中で始業の鐘(本当はここからが読み聞かせの時間)が鳴ってしまい、これは時間が足りない!!と思った。
 お話をおわり、『まゆとかっぱ』は、子どもたちの気持ちを置いて、超特急で読むしかなかった。それでも、かなり時間をオーバーしてしまった。時間がオーバーしただけでない。子どもたちもお話を十分に楽しめていない感じがした。そう、お話、読み聞かせは、じっくりと味わいながら、読み手と聞き手、聞き手同士が、気持ちを確認し合いながら進めると、一層楽しく心に響くのだ。失敗した!!と思った。
 機転を利かせて、また、欲を捨てて、「おいしいおかゆ」を抜かすか、絵本をどらかだけにしなくちゃいけなかった。欲張っていいことない。少し、少ないくらいがちょうどいいのだ。
 深く深く反省した。今日のこと、忘れないようにしよう。(最近、すぐ忘れちゃうから、どこか見えるところに書いておこう) 

        

7月のおはなし広場 みんなで楽しもう

 今、町は恐ろしい雷雨に襲われている。おはなし広場のあった午前中は、かっかとお日様が照りつけていたのに。近年、雨の降り方が本当に激しくなった。また、各地で被害がでないといいが……

 さて、おはなし広場。10分休みのあとの2時限目。でも、子どもたちは時間より早いぐらいに部屋へ入って、並んでくれた。部屋の移動もすっかりなれたようだ。

プログラム
 絵本 とべバッタ (田島征三) 田島征三作 偕成社
 おはなし さるの生き胆 日本の昔話
 紙芝居 かりゆしの海 (ひろがるせかい) (まついのりこ・かみしばいひろがるせかい) まついのりこ作 童心社 *
 絵本 おっきょちゃんとかっぱ (こどものとも傑作集) 長谷川摂子文 降矢なな絵 福音館書店
 大型絵本 せんたくかあちゃん (こどものとも傑作集) さとうわきこ作 福音館書店 *

 今年の子は、無邪気というか、反応がいいというか、とにかく、よく声を出す。『 とべバッタ (田島征三)』では、絵の中の生き物に興味津々で、友だちと指をさしながら、見ていた。ヘビやカエルがバッタを逃したり、バッタがついに飛んだりなどで大はしゃぎだ。絵本の内容がわかっているんだろうかと少し不安になる。でも、「さるの生き胆」は真面目な顔をして聞いていた。石もち鯛やクラゲの由来を聞くと、「へえー、おもしろい!」との声。
 海続きで『かりゆしの海 (ひろがるせかい) (まついのりこ・かみしばいひろがるせかい)』。はじめ、わいわい言っていたので、不安になったが、やはり1年生。「ユガフ タボーリ」という言葉を言うと、海に色がはいるとわかると、真剣に声を合わせて言ってくれた。最後の沖縄の海が見えると、またまた大はしゃぎに。ものすごくテンションが高くて、圧倒されそうだ。
 しかし、『おっきょちゃんとかっぱ (こどものとも傑作集)』は、絵をじっと見て真剣に聞いている。ただ、おっきょちゃんが、はだかんぼうで、伸びをして立つシーンでは、恥ずかしそうに笑う子が何人も。もう、そういう年頃なのだ。
 ラストの『せんたくかあちゃん (こどものとも傑作集)』は、「知っている~」という声が多かったが、それでも、ページを捲るごとに喜んで見てくれた。雷様に顔がなくなって、子どもたちに書いてもらったり、他の雷たちが自分たちも顔を書きなおしてもらおうと、大勢で押し寄せてきたりするところでは、笑いに笑っている。それで、雷様たちが、何がそんなに面白いんだろうと、この町にもやってきたのかもしれない。
 まあ、とにかく、みんなで楽しむ、よいお話会になった。

    

7月のK図書館分館おはなし会 雨の日は家族で

 大雨が続いて、全国で被害が出ている。お見舞い申し上げます。

 幸い、私たちの地域は特別警報が出ているもののも、豪雨ほどは降らず、避難勧告などもない。こんな日のおはなし会。みな自宅にいて、誰もいないだろうと思っていたが、なんと3組の親子がそれも家族できていた。0歳さん1人、2、3歳さん2人、小学生低学年2人だ。

プログラム
 わらべうた いなかのおじさん *
 絵本 ねられんねられんかぼちゃのこ やぎゅうげんいちろう作 こどものとも年少版201806 福音館書店 *
 絵本 ピッツァぼうや ウィリアム・スタイグ作 木坂涼訳 セーラー出版 *
 わらべうた だいこん かぶら にんじん/いもにめがでて *
 絵本 チトくんと にぎやかな いちば (児童書) アティヌーケ文 アンジェラ・ブラックスバンク絵 さくまゆみこ訳 徳間書店 *
 紙芝居 あめこんこん (松谷みよこかみしばいちいさいモモちゃん) 松谷みよ子脚本 鈴木未央子画 童心社 *
 エプロンシアター かえるののどじまん

 子どもたちは一列に並んで、とても楽しそうに絵本を見て聞いてくれた。『ねられんねられんかぼちゃのこ』と『ピッツァぼうや』は、いちばん小さな子も、きゃっきゃっと笑っているし、大きな子も面白がっていた。『チトくんと にぎやかな いちば (児童書』は、アフリカの市場の様子がおもしろくて、じっと見ていた。タクシーがバイクなのに驚いた様子だ。
 わらべうたでの手遊びでは、お兄ちゃんが弟に教えながらやっていたのが微笑ましい。弟も笑いながら一生懸命やっている。ああ、こういうのいいなあと思う。
 最後のエプロンシアターでは、子どもたちが、演じ手にマイク(フェルト製)で「お名前は」と聞かれて、恥ずかしそうに、でもとても嬉しそうに名前を言う姿が可愛らしかった。
 外は、断続的に大雨。でも、お話の部屋では、家族の穏やかな時間になった。

     

D保育園 年長さん ストーリーテリングによるおはなし会 1回目 語りなれたお話こそ怖い。

 大雨警報がでて、市内の小中学校は自宅待機だったので、保育園もお休みだろうと電話してみると、意外にも「大雨暴風警報以外は通常通りなので、園児たちも来ています」とのこと。では……と出かけていった。でもやはり園児は通常の半分の14名。延期してもらえばよかったかもしれない。

プログラム
 はじまりのうた ろうそくぱっ *
 おはなし ひなどりとネコ ミャンマーの昔話 *
 手遊び だいこん かぶら にんじん *
 おはなし ついでにペロリ デンマークの昔話
 おしまいのうた ろうそくぱっ

 背筋をぴんと伸ばして聞いている。でも、なんだろう、あまり表情が動かないなあ、あれ。男の子はたった二人だ。なんて余分なことを考えながら「ひなどりとネコ」を語っていたら、肝心なセリフをひとつ抜かしていた。すぐに気づいて、うまく修正できないかと大急ぎで画策したが無理だと思った。仕方がないのでいったん止まり「ごめんね、ひとつ大切なことを言い忘れたから少し戻って話すね」といって、少し戻って語った。そのあとは、自分では動揺せずに巧く語ったつもりなのだけれど、なんだか子どもたちが最後まで、のってこないままになってしまった。
「だいこん かぶらのにんじんのほい」の手遊びは、ほいでじゃんけんをした。私がずっとグーをだしつづけると、とちゅうで、何人かが気がついた。最後に全員わかったところでおしまいに。次にピーを出して、またしばらくピーをだしてもよかったかもしれない。
「ついでにペロリ」の時は、クーラーの音が突然静かになり、語り手がびっくりして止まるというハプニングがあった。こちらのおはなしもどうも子どもたちは静かだけれど、なにか反応がないままに。
 なんでだろうなあ。人数が少なかったからなあ。雨続きで気分が沈んでいたからかなあ。といろいろ考える。

 その前に私は、もっと集中して語らないと。語りなれたお話こそ怖い。

課題図書を読む『クニマスは生きていた!』

 あっというまに7月。もう、図書館の課題本は子どもたちへ。ということで、今年はこの作品で最後です。

クニマスは生きていた!
 池田まき子作
 汐文社

     

 秋田県にある、日本で最も深い湖、田沢湖。かつては、そのの美しさから「神秘の湖」と呼ばれ、20種類以上の魚が生息していた。だが、1940年の戦時、国を強化する国策により、水力発電と灌漑のためのダム湖となり、玉川の水を引き入れることになった。玉川は、玉川温泉からの強い酸性の水が流れ込むため「毒水」と呼ばれる酸性水だった。田沢湖の魚はほとんど死滅し、「死の湖」となる。世界中で田沢湖にしか生息していなかったクニマスもまた、生態も習性も解明されていないまま、姿を消した。
 だが、2010年、山梨県の西湖で、クニマスがみつかる。

 クニマスと田沢湖の歴史を、最後のクニマス猟師、三浦久兵衛さんの生涯を中心にして表した作品。とにかくたくさんの情報が盛り込まれている。人名、数値を正確に明記し、資料写真もある。ほぼ時系列で進むが、ときどき時間が前後し、江戸時代の記録や湖の辰子姫伝説まで差しはさんまれているので、歴史的、地理的な感覚が劣る私は、ときどき迷子になり、読むのに時間がかかってしまった。予備知識のないものが読めるよう、専門的なことを丁寧に説明してくれているのはありがたいが、その量が多岐にわたり、しかも多いので、読み物としては、焦点がぼやけてしまった感がある。

 テーマは、作者が「はじめに」で書いているように、「人と野生生物との共存」。

 作品の軸である三浦久兵衛さんの生涯は、8歳(1930年)からはじまる。三浦家は、さかのぼると江戸時代、十代以上前からクニマス漁をしてきた、言わば、クニマス漁師の名家だ。そのため、家に古い文献、書簡が保存されていた。さらに、祖父は漁業組合の理事もしており、人工ふ化に関わっていた。それが久兵衛さんの代になって、漁場の「ホリ」を発電所に渡すことになり、廃業せざるを得なくなった。その口惜しさ、クニマス猟師としての誇りが、久兵衛さんを突き動かし、家に残る資料をもとにクニマス探しが始まり、人々にクニマスが知られるようになる。
 
 この久兵衛さんの物語を進めるうえで、当然、二つのことが絡んでくる。ひとつは、クニマスの絶滅と再発見までの経緯。もうひとつは、田沢湖の変遷と今後だ。

 田沢湖で絶滅したはずのクニマスが、遠く離れた西湖にいたのは、実は、人工ふ化卵の分譲という人為的な行為からだった。その分譲は祖父の代1935年に行われており、そこからなんと75年の期間をえて発見されるのは、本当に驚くべき奇跡である。
 だが、ひねくれた見方をすれば、人為的な行為により絶滅させらたクニマスが、人為的な行為で命を繋いだということになる。人工ふ化と分譲は、クニマスに希少価値があるから行われた。人を豊かにするための人為的行為だ。でも、繁殖しにくいクニマスは、西湖の生態系を(おそらく)壊すことなく、喝采して迎えられた。
 一方で、田沢湖のダム建設も、戦争という背景があるもののやはり、人を豊かにするための人為的行為のはずだった。電気が必要だったし、玉川の水をひいても湖の水で薄めれば何の影響もないと役人たちは考えていた。だが、結果として、田沢湖を死の湖にしてしまった。
 ここに、自然に影響を及ぼす人の身勝手さと責任を感じる。人は、より豊かに生きるために自然を都合よく変えてきたし、これからもそうするだろう。でも、そのやり方によって、良い結果も、悪い結果も生まれる。この地球で人がいつまでも豊かに暮らせるかどうか、人の叡智が試されているのだ。

 くずれた生態系が、巡り巡って、人に脅威を与えるようになって、人ははじめて、生態系、生物多様性の大切さに気づいた。「人と野生生物との共存」は、きれいに聞こえるけれど、やはり人が中心だ。あくまでも人の未来永劫の生存のために、どうバランスをとっていくのか、なのだ。作品を読んで、そんなことを考えた。

*第64回青少年読書感想文全国コンクール 小学校高学年の部 課題図書

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