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課題図書を読む『マッチ箱日記』

課題図書を読む『』

マッチ箱日記
 ポール・フライシュマン作
 バグラム・イバトゥーリン絵
 島式子・島玲子訳
 BL出版

     

 大きな箱につめられたたくさんの古びたマッチ箱。ひいおじいちゃんが、まだ読み書きができない幼い頃の、思い出の品が入っている。「わしの日記だよ」と、ひいじいちゃんはひ孫に自分の半生を話してきかせる。

 ひとつめのマッチ箱にはオリーブの種。ひいじいちゃんは、イタリアの貧しい家に生まれた。イタリアにはオリーブの樹がたくさんあって、おなかがすくとオリーブの種をなめてがまんした。ふたつめには男の人の古い写真。アメリカに出稼ぎにいっていたひいじいちゃんの父親が、送ってくれた写真だ。
 3つめ、4つめ……マッチ箱の日記はまだまだ続く。ひいおじいちゃんは父親を追って、家族とアメリカにわたって父親と再会。家族はアメリカ国内を転々として働きづめに働き、やがて、ひいおじいちゃんは、家族の未来を切り開くために、学校に通い、読み書きをおぼえた。

 ひいおじいちゃんの語る言葉と、セピア色にやけた白黒写真のような絵が、イタリア移民の家族の歴史を教えてくれる。貧しさから逃れるために渡米した家族だったが、アメリカでもやはり貧しくて、辛いできごともあった。小さかったおじいちゃんは、未知に向かって、希望に胸を膨らませ、不安におびえ、失敗をし、たまの楽しみに胸躍らせる。

 現在のひいじいちゃんは赤いベストを着ている。その赤色や、背景の家具や調度品の色調はあたたかく、暗いトーンの過去の絵と対照的だ。
 ひいくおじいちゃんは、白髪で杖をつき、顔も手もしわだらけ。けれど、満ち足りていて、顔のしわが、穏やかな表情をつくっている。たくさんの苦労をのりこえて、人生を深く知る人。マッチ箱の日記に残された思い出があってこそ、いまのひいじいちゃんがあるのだ。

*第60回青少年読書感想文全国コンクール 小学校高学年の部 課題図書

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