12月のおはなし広場 おばさんは泣きたい!
落ち着きのない、今年の1年生。二学期になり、少しずつまとまってきたと思っていたのだが、今日はどうしたことか……今までで最悪のとんでもない状態になってしまった。
まず、始まりからおかしかった。はじまる時間になっても、子どもたちが会場にしている音楽室な現れない。いつもならチャイムの前に座っているのに。5分ほど過ぎてようやく集まったが、どうも、いつものやんちゃどもの顔が少ない気がする。でも、とにかく始めた。
プログラム
絵本 そしたらそしたら (日本傑作絵本シリーズ)
谷川俊太郎作 柚木 沙弥郎絵 福音館書店
おはなし 金色とさかのオンドリ ロシアの昔話
絵本 はる・なつ・あき・ふゆ これなあに (あかね・新えほんシリーズ)
わたなべゆういち絵
絵本 モチモチの木 (創作絵本6)
斎藤隆介文 滝平二郎絵 岩崎書店
大型絵本 もちづきくん (大きな大きな絵本)
中川ひろたか文 長野ヒデ子絵 チャイルド本社 *
『そしたらそしたら (日本傑作絵本シリーズ)』の最初のうちはまだよく見ていた。キリンが転んだりするのを笑ったりしている。それから、だんだん聞かない子がふえてきて、ざわめき始めた。それでも、最後、お話がもとにもどことをちゃんとわかった子がいて、安心した。
次のおはなしでは、語り手が子どもが静かになってからはじめようと、何度も「お話していいですか?」と尋ねて、わたしたちもなんとか静かにさせて、始めた。ところが、途中から立ち上がる子やら、ドアがガラガラっとあいて、最初にいなかった子が先生に連れられてきて、部屋に入れられた。ひとり入ってきて、しばらくしてまた、ガラガラっとあいて、またひとり。という具合。その間に、他の子が立ち上がったりする。途中で先生の叱る声がひびき、語り手が驚いて話をやめ、また始めた。それからは、少し静かになって、やんちゃたちもふくめて聞く子はよく聞いていた。
ところが絵本になって、またざわめきはじめた。『モチモチの木 (創作絵本6) 』では、部屋を先生と子どもが出入りするは、けんかがおきるは、5、6人でじゃんけんをしてあそびはじめるは……の崩壊状態。それでもがんばって聞いている子もいて、その子たちは固い表情だ。わたしたちも、しずかにしようと声掛けをするのだが、どうにもならない。とうとう、絵本の途中で先生が一喝。一瞬静かになったものの、またざわめき始めた。
いったい、どうしちゃったの? もう、わたしは泣きたくなった。
わたしの番になって、その気持ちを伝えようと、「おばさんたちは、みんなと絵本で楽しもうとおもってきたんだよ」と話し始めると、途中から入っていらしゃった主任の先生が、毅然とした態度で子どもたちを注意された。それでしーん。さすがです! そのあと、わたしが「いっしょに楽しんでくれると嬉しいから、聞いてね」といって読みはじめた。子どもたちは、ようやく、よく絵本を見て聞いてくれた。のびたおもちを喜び、うわーっとたくさんできあがった鏡餅に歓声を上げた。ね! みんなできいて楽しんだほうが、ふざれているより、ずっと楽しいでしょう。
とにもかくにも、今年最後のおはなし会を、明るく締めることができて、少しほっとした。おはなし会が終わって部屋を出ていくやんちゃたちが、先生に言われたか「おはなしをきかなくてごめんなさい」とあやまっていく姿は、やっぱりかわいらしい。ひとりひとりはいい子たちなのだ。
今日は、きっと音楽室に来る前に何かがあって、そのざわめきや興奮が子どもたちの中にあって、こういうことになったのだと思う。それにしても、わたしたち、おばさんは、こうなるともうお手上げ。それでも、子どもたちに大好きなお話をかわいいあなたたちいっしょに楽しみたいと、根気よく伝えていくしかないのだろう。
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