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2013年7月11日 (木)

課題図書を読む『ぼくが宇宙人をさがす理由』

ぼくが宇宙人をさがす理由
 鳴沢信也著
 旬報社

     

「宇宙人がいると思う?」と、きかれたら、あなたはどう答えるだろうか?「それはSFの話、小説や映画の世界のこと、ひょっとしたら、いるかもしれないけれど、現実的には信じられない」と、わたしなら答える。では、「地球外知的生命は?」ときかれたらどうだろう? それなら、宇宙のどこかに存在しても不思議でない気がしてくる。でも、地球外知的生命とは宇宙人のこと。呼び方が違うだけなのだ。
 さて、この作品は、宇宙人=地球外知的生命がいることを前提に、宇宙人が送信している電波をアンテナで受信観測で、宇宙人の存在を確認しようとするSETI(地球外知的生命探査)について書かれたものだ。著者は、兵庫県立大学西はりま天文台の天文科学専門員。日本ではじめて光学SETIをはじめ、世界で行われているSETIの日本のリーダーである。
 本文は3つの内容で構成されている。1つは、宇宙の成り立ちと人類の進化について。2つ目は、著者の半生について。そして、3つ目はSETIの活動について。
 宇宙については、丁寧にわかりやすく解説がしてあり、ほとんど知識のない私は、その広大さにただただ感心した。その広大な宇宙の、どこに存在しているかどうかもわからない宇宙人の、送信しているかどうかもわからない電波を受信しようなんて、なんと途方もない観測なのだろうと、驚いてしまう。
 そんな私だからむしろ、宇宙少年だった著者の紆余曲折した半生に心打たれた。著者は中学2年の途中まで順調だったのに、あることから不登校になってしまう。それから長くくらい日々が始まるのだが、そのなかでも、胸に小さな光を消さずに持ち続け、ほとんど不可能と思える夢をかなえた。抜け道のみえない苦しみのなか、ひたむきに夢をおい、純直な努力で、達成した著者に感動した。著者の半生は、SETIの活動ととても似ている。可能性を追い求めればいつか本当になる。作者のメッセージを感じる。

 いくつもの読み方ができるだろう。可能性を追う若者への励ましの本として。宇宙についての知識の本として。宇宙のロマンを追う旅立ちの本として。

*第59回青少年読書感想文全国コンクール 高校生の部 課題図書

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