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2013年2月11日 (月)

課題図書を読む『ココロ屋』

 夏休み前に読めなかった課題図書の本。図書館で見つけたので読んでみた。

『ココロ屋』
 梨屋アリエ作
 菅野由貴子絵
 文研出版

「ぼく」は、ゆうやと喧嘩をし、ゆうやが泣いたものだから、先生に「しっかり反省して、ココロをいれかえなさい」と叱られた。ゆうやにも悪いところがあったけれど、ぼくも乱暴をして悪かった。反省して仲直りの握手にいったのに、ゆうやがこわがって泣き出したものだから、またぼくは先生に叱られて、教室を飛び出して廊下をかけだした。ところが、ものすごく長いあいだ走ったのに、廊下は続いている。戸惑っていると、「ココロ屋」とプレートのかかったドアがやってきた。ドアの向こうは、「ココロ」を取りかえてくれる場所だった。
「ぼく」は、「やさしいココロ」「すなおなココロ」「あたたかいココロ」を順に試してみたけれど……。

「心」ってなんだろう。人間の身体の、どこに、どんな形であるのか、見えないけれど、たしかに自分のなかにあって、怒ったり、穏やかになったり、やさしくなったり、つめたくなったり、と、複雑に揺れ動いている。そうした、なんだかよくわからない「心」を、いろいろな思いや感情の複合体と考えて、ひとつひとつの思いや感情を「~ココロ」と純化して見えるようにして、人間の心について理解を深め、自分の気持ちをどうコントロールすればいいのかを考えさせてくれる作品だ。

「ぼく」が試した3つの「ココロ」は、どれも、子どもたちが親や先生から、ふだん、奨められてはずの良い「ココロ」だから、意外な展開に、子どもたちは関心をもって読み進めるだろう。なかには、単一の「ココロ」を持ったときの「ぼく」の辛さが、とてもよく理解できる子もいるにちがいない。

 少し教育的な匂いがするのが気になるけれど、楽しく読みながら、心を理解するのによい一冊。

*第58回青少年読書感想文全国コンクール 小学校中学年の部 課題図書

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