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課題図書を読む(2011)『忘れないよ リトル・ジョッシュ』

 もう夏休みにしようよー!というぐらい今日も暑い。

 さて、青少年読書感想文全国コンクール小学校低学年の課題図書

忘れないよリトル・ジョッシュ (文研じゅべにーる)

 マイケル・モーパーゴ作
 渋谷弘子訳
 牧野鈴子絵
 文研出版

      

 2001年、口蹄疫がイギリスを襲った。その事実を元に書かれたフィクション。農場の娘ベッキーが書いた日記という形にして、口蹄疫についてわかりやすく伝える。口蹄疫とはなにか。一旦、それが農場に発生するとなにがが行われなくてはならないか。そして、農場の人たちの思いは……。

 ベッキーは、パパが誕生日に13歳の誕生日にプレゼントしてくれた日記帳に、2001年の1月1日から、日記をつけはじめる。
 はじめは、平穏な農場の暮らしや、思春期の女の子らしい思いがつづられる。農場で大切に育てている羊や牛、ブタ、鶏のこと。羊の出産。その出産でベッキーがとりあげた子羊ジョッシュ。先生をしているママへの反感や、女友達とのささいなけんか……。しかし、農場のあるデヴォン州から500キロも離れた北の地方で口蹄疫が出たというニュースがテレビで報道されてから、すこしずつ、暗い影がひたひたと迫ってくる。3キロ先の農場に、川向かいの農場に、そして……。

 口蹄疫の家畜が1匹でも出たら、すぐに、すべてを処分しなければならない。経済的にも精神的にも損害は大きい。この作品では、精神的損害についてとくに深くふみこんで書いている。口蹄疫が発生するまでの家族の不安、家畜との別れ、喪失感、自責の念、絶望……。とりわけ、パパの苦しみと悲しみは大きい。ベッキーは、それまで頼りにしてきたパパを心配し、反発してきたママを支える。
 大人は、子どもにとって力強いはずの存在だが、困難が限界を超えれば、もろく崩れもする。そのとき子どもは、厳しい現実に向き合い、本当なら支えてくれるはずの大人を支えなければならなくなる。そんな現実がきっちりと書かれているのだ。

 いま、東北で起きている現実を、思いおこさないではいられない作品。この作品のラストのように、子どもたちに明るい光がふりそそぐことを願う。

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