2019年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

« バッタの正体 | トップページ | 長いおはなしも聞けるね。 »

2010年2月18日 (木)

胸がすく『こんな私が大嫌い!』

 たいていの人は私ががんばりやだと思ってくれる。私もそう思う。でも、その裏で、ものすごく劣等感が強いのも確か。そんな私の正体を、気持ちいいくらいに、ざくっと割ってあばいてくれたのが、この作品だ。

こんな私が大嫌い! (よりみちパン!セ)

 中村うさぎ著 理論社

        

「自分を愛さなければ人を愛せません。自分をまず愛しましょう。自分を受けいれましょう」。落ちこんだとき、生き方の本を開けば、そんな言葉によく出会う。そのとおりだと思い、その言葉で自分を励ましてみる。私は私でいい、私はそのままで素敵! でも相変わらずまわりには、自分よりずっと美人で頭がよくて、おまけに性格もよい人がいて(天は二物を与えずなんてうそ)、その人はなにをやっても自分よりうまくやる。やっぱり、劣等感を抱かないではいられない。そのうえ、自分がその人に嫉妬してイジワルしちゃったらもう、自分がそのままで素敵なんて、ぜったい、ぜったい思えない。で、また落ちこむ。
 そもそも落ちこんでいるときは、自分が受けいれられない、自分が愛せないから、悩んでいるのだ。それを愛しましょう、受けいれましょう。といっても、土台、無理な話。じゃあ、この大嫌いな私を、どうすればいいのよ!? というところを、きれいごとなしにと教えてくれるのがこの本だ。

 作者は、中村うさぎさん。美容整形・買い物依存症などの自らの体験、拒食症でなくなったシンガーのカレン・カーペンターズの悲劇を例にあげながら、「自分が嫌い」「自己評価が低い」とは、どういうことなのかを、ずばっと書いて、「自分との付き合い方」を覚えて! 生きるのがらくになるよ!と語りかける。

 対象は、目次にあるように「自分の顔が嫌い!」「自分のカラダが嫌い!」と感じやすい思春期、十代の女の子たち。でも、作者のうさぎさんと年齢が近い、すでにオバサンの私も、いまだに、好きになれない自分がいて、つらいから(精神年齢が十代から成長していないということか)、ずばりと核心をつかれて、胸がすく思いだった。

 また、巷でいわれていることが、この本を読むことでさらに理解が深まった。たとえば、幼少期の親の接し方が、自己評価の低さにつながるということ。しかし、なんでもかんでも親のせいにして甘えすぎているという思いを(これは、この本がいっているわけではないが)強くした。だって自己評価を低くしているのは自分だ(その自分の考え方に親が大きな影響をあたえているとしても)。また、話題になっている勝間和代さんと香山リカさんの幸福論論争は、つまりは、こういうことだったんだと理解した(これもまた、この本に直接書いてあるわけではない)。

 親世代は、この本をわが子への思いにも応用できる。「自分」を「わが子」に置き換えて読めば、どうして、わが子の欠点にはこんなにも腹がたつのか、ものすごく納得でき、子育てのヒントになるだろう(子育てでは、子どもをありのままに受けいれようといわれるけれど、実際にはかなり難しいことだもの)。

 十代の女の子に限らず(男の子はちょっと手にとりにくいかもしれないけれど)読んでみてほしい。自分嫌いの正体がつかめたら、きっと人生がもっと楽しくなるはずだ。

« バッタの正体 | トップページ | 長いおはなしも聞けるね。 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

わ、これ読みたいです。
中学年くらいから、クラスの中での自分の立ち位置みたいなのが、ぼんやりわかってきていて、やっぱり自己評価が低いなあと感じるうちの子。この分野では~というのがある、たとえば運動ができる、おもしろい、人気があるみたいなメジャーな子なら悩まないのかもしれませんが、その時期に引っ越してしまったので、余計そうなのかなと感じてます。

どうしても上と比べられちゃう下も似たようなもので、兄弟げんかの半分くらいはそのせいのような気がしてます。

うん、ぜひ読みたいです~。

shoko さん

わあ、上のお子さん、もう中学年になられたんですね。中学年って、まだ思春期ではないけれど、自分がでてきて、変化のある大切な時期だなと思います。

兄弟の問題はどこでもありますよね。本ではカーペンターズのところで、そのことにもすこし触れられていました。うちは一人っ子ですが、自分自身には兄がいて、いろいろあったからわかります。

『こんな私が大嫌い!』読んでみてください。子どもさんや自己評価への見方が、すこし変わるかもしれませんよ。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 胸がすく『こんな私が大嫌い!』:

« バッタの正体 | トップページ | 長いおはなしも聞けるね。 »

Amazonアソシエイト

  • 野はら花文庫は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。
  • Amazon、Amazon.co.jpおよびAmazon.co.jpロゴは、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。

NetGalley 本の応援団

  • グッドレビュアー
  • プロフェッショナルな読者