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2010年1月18日 (月)

もりあがりすぎ「ホットケーキ」

 南K小学校の1年生。毎月1回の5時限目のおはなし広場。
 12月、わたしは、息子のインフルエンザでお休みしたので、久しぶりでちょっぴり緊張した。

プログラム

 絵本 ハリーのセーター (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)  ジーン・ジオン文 マーガレット・ブロイ・グレアム絵 渡辺茂男訳 福音館書店
 絵本 せつぶんだ まめまきだ (行事の由来えほん) 桜井信夫文 赤坂三好絵 教育画劇
 おはなし ホットケーキ ノルウェーの昔話 *
 絵本 さるじぞう (日本みんわ絵本)  鈴木喜代春文 北島新平絵 ほるぷ出版

 子どもたちは元気に「こんにちは」と入ってきて、きちんとおやますわりをして列に並んだ。先生にいわれることもなく、こんなことができるようになってすごいなーと思う。

ハリーのセーター (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)』は、静かにとてもよく聞いていた。ハリーの気持ちがわかるのだろうか。『せつぶんだ まめまきだ (行事の由来えほん)』は、村の家の節分の様子を描いたもの。子どもたちにとって、知っているところと、初めて知ることがあり、興味深げに聞いていた。「ひいらぎや鰯をかざるかな?」というような問いかけには「かざらない~」という声がでて、わいわいおしゃべりが始まった。

 さて、わたしのホットケーキ。前のおはなしで、気持ちがほどけてきたのか、最初の「子どもが七人」で笑い(今まで語ったときも、驚く子がよくいた)、「年とったお父さんまで見ていました」で笑う。こんなところから笑えてしまうから、子どもたちがお母さんに積み立ててお上手をいうところで笑い声がとびかい、ホットケーキが「オジサン、ポジサン」「メンドリ、ペンドリ」と男の人やメンドリなど動物につぎつぎあだ名をつけて呼ぶところは、大変な騒ぎになってしまった。笑い転げてわたしの話など聞いてやしない。けれど、面白い言葉をいうところは、ちゃんと身を乗り出して聞いている。いっしょに、セリフをいいたい子も出てきたので、その部分をいつもよりゆっくり、子どもたちに合わせて語った。ラストで話が展開すると、元気のよい男の子たちは、じりじり前にせめよってきて聞いていた。ホットケーキが食べられてしまうと予想する子もいて、いよいよ食べられると、あ~あというため息が。
 おはなしが終わってからも、「オジサン、ポジサン」という声があちこちで出て、わいわいがやがやがおさまらない。先生がでてきて沈めてくださった。申し訳ない。
 次の方は「おはなしを聞きたい子もいるから、笑ってもいいから、その後はすぐ静かにしてね」と注意して、読み始められたけれど、やりにくかったと思う。こちらも申し訳ない。でもさすがベテランさん。はじめは、また少しのことで笑いが抑えられなくなりそうだったこどもたちも、穏やかな読み方に、心をしずめて、後半はしっかりおはなしに入って楽しめたようだ。

「ホットケーキ」は学校で語るのがいちばん楽しめる。ただ、今回みたいに盛り上がりすぎると、よくない。クラスで語ったほうがいいかもしれない。

 また、「ホットケーキ」のあいだ、ほとんどの子が笑い転げているなかで、前にいる女の子がひとり「静かにして」と、眉間にしわをよせて注意していたのが、かわいそうな気がした。きっととてもまじめな子で、静かに聞けない友達が許せないのだろう。でも、ぜんぜん、おはなしを楽しんでいない。みんなが笑っていても、ひとり「静かにしてー」と叫んでいるのだ。こんなときは、おりこうにしなくてもいいよ、といってあげたかった。

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