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2009年7月19日 (日)

課題図書を読む『8分音符のプレリュード』

 第55回青少年読書感想文全国コンクール 中学生の課題図書。
 これは、断然、女子にお薦め。

8分音符のプレリュード (Y.A.Books)

 松本祐子作 小峰書店

     

 中2の秋山香南は優等生だ。クラスの仕事や雑用も率先してやり、先生方からの信望も厚い。2学期になり、香南は担任の先生に、転校生の世話係を頼まれる。ところがその転校生、波多野透子は、香南に冷ややかで、だれにも心を許さなかった。そして、香南は、透子の出現で、意外な、自分の嫌な一面を知ることになる。

 透子以外は、どこにでもいる普通の中学生が登場する。主人公たちと同年齢の読者は、自分、友だち、クラスメイトを登場人物に重ねて読むことができるだろう。かつて香南ほどではないものの優等生で、今もいい人であろうとするわたしは、香南に気持ちをのせ、香南の胸の痛みがよくわかった。そして、香南が苦しい経験を通して、再び自分を認め、新しい自分になり、自信をとりもどしていく姿に励まされた。
 透子は、香南がいうように「テレビドラマか少女マンガの世界」に出てくるキャラクターに似て華々しく現実離れしている。だが、香南たちと彼らの学校生活がごく普通で現実味があるので、それが橋渡しとなり、透子の存在も現実味が出てくる。また、華々しいだけに、彼女に起きる変化ははっきりとして、わかりやすい。後半に、透子が本当の自分に気づき、再び自分を取り戻す姿は、それまでの透子の苦しみがよくわかるだけに、ぞくぞくするほど感動的だ。
 本当の自分って? 本当の友だちって? 自分の居場所はどこ? どうしたら自分でいられるの? と日々悩むものたちの手助けになる一冊だ。

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