ぼく、わたし、エパミナンダス
今年度の小学校朝の読み聞かせは、昨日、4年2組から。
この学年は、私が地区長をやっていたとき1年生だった子たちで、当時のかわいらしい姿が目に鮮明に焼きついていて、いつまでも1年生のままのような気がしている。教室にはいって見回すと、一気に大人びた顔が並んで、どぎまぎしてしまった。成人式を迎える20歳の半分、10歳は、変化の訪れるときだろうか。
プログラム
絵本 ぼく・わたし 高畠那生作 絵本館
おはなし エパミナンダス ブライアント作 おはなしのろうそく1より
自意識が芽生えてきた彼らだからこそ『ぼく・わたし』を読んでみた。反応がいい。1ページ1ページ、それぞれのぼくとわたしを楽しんでくれた。驚いたのは、「わたし、よくみちにまよう。でも、ひみつのばしょはいっぱいしってるの」のページで「うわぁ、すごーい」という声が上がったこと。ひみつの場所が港の倉庫が立ち並ぶようなところで、女の子が犬やネコと遊んでいる絵が描かれているから、余計に魅力的に見えただろうか。秘密の場所は子どもたちにとって必要不可欠な場所なのだと思う。
「エパミナンダス」は2年生のときに、1クラスで、ほかの人が語っているので、3分の1の子は知っているはず。でも、面白いおはなしだからと思って、語ってみた。知っている子がいることもあるだろうが、さすが4年生。話の飲みこみがはやい!! エパミナンダスが次はどうするか、すぐに予想し始めた。
後半、おかあさんが、エパミナンダスの失敗のドミノに終止符をうったあと、お母さんのセリフがはじまる。この部分で、子どもたちがそれまでの大笑いをやめてすっと引いてしまい、残念そうな顔をすることが今までは多かった。
そこで今までまくし立てていたおかあさんのセリフを、今回はあきれはてたという感じで、すこしゆっくりめにいってみた。すると子どもたちは、くすくすっと笑っていた。たまたま、ノリのいい4年生の子たちだからということもあるが、うれしかった。
おはなしのあと、担任の先生が「あななたちはエパミナンダスではありませんね」とおっしゃり?!、一瞬、言葉を失ってしまった。わたしは、立派なエパミナンダスです。エパミナンダスの母でもありますが……。
« 今年度もよろしく | トップページ | 『子どもに本を買ってあげる前に読む本』うーん、悩むね。 »
「すいすい 朝の小学校おはなし会」カテゴリの記事
- 南K小学校 朝の読み聞かせ 1年2組 楽しい時間をありがとう(2024.09.13)
- 南K小学校 朝の読み聞かせ 1年1組 かわいい一年生(2024.07.12)
- 南K小学校 朝の読み聞かせ 6年1組 きっと心に届いていると信じて(2024.06.27)
- 南K小学校 朝の読み聞かせ 4年1組 自由なギャングエイジ(2024.06.05)
- 南K小学校 朝の読み聞かせ 5年1組 この季節に語りたい「小石投げの名人タオ・カム」(2024.05.22)
コメント