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清水眞砂子さんと赤木かん子さん

 1週間あまり前の日曜日には、隣々市で赤木かん子さんの図書館講座、「ゼッタイにウケる読み聞かせのコツ!」があった。

そのことを少し書きたいと思っていたが、先週は忙しくてあたふたしているうちに時だけ過ぎ、昨日はまた県図書の幼児読書講演会で清水眞砂子さんの「物語のもつ力」の講演会があった。

印象・雰囲気・外見のまったく違うおふたりだ。ところが、わたしがふたりから受け取ったものが微妙にシンクロしていて驚いた。

もしかしたらおふたりのメッセージとずれているかもしれなろいが、こちらにわたしが理解したことをメモしておく。

まず、生きるのが楽しいと思える本を子どもたちにとにかく読んでほしいということ。それか子どもたちの未来に力を与えるから。

それから10歳(かん子さんは4年生といわれた)が区切りであること。
清水さんは、10歳までは、この世がどんなに楽しいか、あなたが世界の中心で、みんながあなたを愛していると伝える本を、どんなに読んでも多すぎることはないからたくさん読んでほしい。
かん子さんは、小学4年生までは読み聞かせで著者名は読まないでいい。ぐりとぐらは絵本に描かれているのではなくて、本当に生きているから。
これは、高学年になって自分とまわりを客観的にながめる目ができてくるということだろう。

そして、負の感情について、清水さんは子どもの不安・恐怖を解消するのは想像力、かん子さんは、毒を浄化するのは楽しいと思うこと・無我夢中ですごいと思うことで、そのために本は強力な武器になるということ。

かん子さんは、わたしが読み聞かせをはじめた10年くらい前に講演を聴いたことがある。正直いって、おっしゃっていることはわかるけれどむっとすると思った。それから10年、彼女の著作にお世話になって、彼女が大好きになり、また再会して、やっぱりむっとした。
でも、それは彼女が本当のところをついていて、わたしに思い当たるところが大いにあり、胸にぐさっとくるからだと思う。耳に痛いけれど、心を問いただす刺激がやはり必要だ。

清水さんも、講演会は2回目だ。前回もそうだったが、大きな力をいただいた(県図書まですこし遠いけれど、思い切って出かけていって本当によかった)。穏やかだけれど凛とした清水さんは、いつもわたしたちひとりひとりを肯定してくださる。負の感情はだれにでもあるもの、罪悪感をもたなくてもいいんだよと、人間のなにもかもをひっくるめて包み込む視線があたたかい。

おふたりの講演会で、とくに10歳(中学年)までは、人生を肯定する絵本を選ぶのがいいと感じた。そうした本は、実は大人であるわたしたちも元気になるのだ。そんなたくさん絵本に出会いたい。

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コメント

私もそらこさんの記事を読みながら、子どもには絶対ハッピーエンドのお話を、とおっしゃっていた清水さんの素敵な笑顔を思い出しています。
かんこさんを始めて見たときは大びっくりしましたし、むっというところにもわかる気がして笑っちゃいました。独特のキャラですよね。

二つのお話をうかがって、ますます自分を謙虚にしていきたいと思っています。自己満足のためにやっているのではないと戒めながらこれからも子どもと子どもの本に関わっていきたいです。

そらこさん ありがとう。

そらこさん、おはようございます。

私も、かん子さんのお話を2度ほどお聞きする機会がありました。むっとすると言うか、「私はもしかして子ども達に対してものすごくいけないことをしてるのではないかしら?」と言う気持になって落ち込んでしまいました。反発する気持ちもあったけれど。

>でも、それは彼女が本当のところをついていて、わたしに思い当たるところが大いにあり、胸にぐさっとくるからだと思う。耳に痛いけれど、心を問いただす刺激がやはり必要だ。

というのは本当ですね。

清水眞砂子さんには直接お話を聞く機会はまだありませんが、ゲドの訳者として意識した方で、それ以来「清水眞砂子:訳」の本を捜して読んでた時期がありました。それで、マーガレット・マーヒーの作品にも出会いました。負の感情とどう向かい合うかということは、私にとっても課題です。

と!ここでマーガレットさん、おはようございます♪

マーガレットさん

そう、謙虚に!なんですよね。

私がいちばん心配なのは、自分がおもしろいものと子どもがおもしろいと思うものがずれちゃうことなのです。だから、できるだけ子どものそばにいたいと思います。

子どもの目をかん子さんから、大人の子どもへのまなざしを清水さんから教えていただいたような気がします。


あそびっこさん

>「私はもしかして子ども達に対してものすごくいけないことをしてるのではないかしら?」
わたしも感じましたよ~。かん子さんは「本は虐待になる」とおっしゃるんですもの。怖くなってしまいます。
でも、完全ではありえないんですもの。自分のためにではなく、子どもがうわあおもしろいっと思える本を選ぼうとする姿勢さえ忘れなければ、多少のハズレはあってもいいと思いますよ(これが、あまいんだろうか)。

ゲド戦記のおはなしは出ませんでした。幼児読書講演会なので。訳書ではありませんが『子どもの本のまなざし』で評論をしておられるカニグズバーグの本のお話もありました。
マーガレットさんもおっしゃっていますが、やさしい笑顔が素敵な方です。出会える機会があるといいですね。

むっとという言葉に、思わずニヤリとしながら、
興味深く読ませて頂きました。
なんだか、面白そうな講演会ですね♪
近くで、二人のお名前を見つけたら、きっと
足を運びたいと思います。
心して!ね(笑)

10歳までは、人生を肯定する本が良い。
心に残りました。
息子は、ハッピーエンドじゃないと嫌だと言って
怖い本や悲しいお話は、拒否する子でした。
(今でも、その傾向がありますが)
彼なりの直感で、自分に必要なものを選んでいたのかな
と、今更ながら、うなずいてしまいました。

こももさん

読み聞かせのおばさんの鼻っ柱を、あれほど見事にばっさり切ることができるのは、かん子さんだけだと思いますよ。聞かれるときは、覚悟して行ってください。

うちの子も中一になっても悲しいおはなしは読もうとしません。わたしもあまり好きではなく、小学校の国語で悲しいお話を教わっているときの家での音読は、ほかの本にしていました(先生ごめんなさい)。
悲しみに耐えられる心がしっかり育っていないのでしょうね。読んでいる本に、その日の気分を左右されてしまうのです。だからご機嫌になり、元気になれる本が好き。それには子どもの本がいちばんなんですよ。

こももさん

先ほどのつけたし。
>悲しみに耐えられる心がしっかり育っていないのでしょうね。
これもあるけれど、それ以前に、おはなしを自分のこととして引き寄せるからだと思います。子どもさんの場合、主人公の気持ちを想像する感性が豊かともいえるのではないでしょうか。

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