最初の子ブタは?
1年生の5限目、今年、最後のおはなし会。
1組は、担任の先生が、先月から出産休暇に入られた。先月も落ち着きがなかったが、今月は、もっとひどくなっていて、立ち上がる子、歩き回る子、床のじゅうたんをむしる子がいて、先生もわたしたちもはらはらしていた。そんななかでも、おはなしを聴く子は、ちゃんと聴いていた。
プログラム
絵本 どうぞのいす (大きな大きな絵本) 香山美子/文 柿本幸造/絵 チャイルド本社
おはなし 3びきの子ブタフ イギリスの昔話(『イギリスとアイルランドの昔話』) 福音館書店 *
絵本 クリスマスの花 立原えりか/文 江口あさ子/絵 サンリオ
絵本 ふしぎなキャンディーやさん (新しいえほん) みやにしたつや/作 金の星社
絵本 おおきいツリー ちいさいツリー ロバート・バリー/作 光吉夏弥 大日本図書
わたしは、ひさしぶりに「3びきの子フダ」を語った。「3びきの子フダ」をおはなししますというと、思った通り、「知ってる!」の声があちこちであがる。でも、おかあさんブタが「自分ではたらいて食べてきなさい」といって、子ブタたちを世の中へ出してやるところぐらいから、おや?ちょっと雰囲気が違うぞという顔になり、1匹目の子ブタがオオカミに食べられてしまうと、ええーっと驚く。後半、オオカミと子ブタのだましあいのところは、とても真剣に聴いていた。子ブタが危機に陥ると、息をのむ子も。
語り終えた時、一番前の子が、「それじゃあ、最初の子ブタはどうなったの?」ときいてきた。「さあ、どうなったんだろうね」と答えたけれど、こういうとき、どういえばいいのかな?
3匹目の子ブタにおはなしが流れていって、八ヒーエンドのはず。でも前の2匹のことを、子どもたちは忘れてしまうわけではないのだとあらためて思った。それとも、子どもたちがなじんでいる、3びきの子ぶたはなかよく暮らしましたというイメージがぬけないからだろうか。
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福音館の「さんびきのこぶた」を読んだとき、子どもたちが、みんな驚いたのを思い出しました。
ハッピーエンドのお話が多いですものね。
息をのんだ子もいたとか。
それでこそ、昔話の醍醐味ですね!
そらこさんのお話を聞けた子は、本当に、幸せだなあと思います。
だからこそ、
そらこさんの答え方がベストじゃないかなと、私は、思いますよー。
心に、ドキンを残してあげたままの方が。きっと。
投稿: こもも | 2007年12月12日 (水) 11時06分
こももさん
息をのむ子がいたのは、「子ブタが危機に陥ると」です。「聞きに陥る」なんて書いてました。?でしたね。
3びき目の子ブタの家がこわれなかったのは、はたらきもので丈夫な家を建てたからではなく、たまたま、レンガを持ったひとに出会ったから。このあたり、人生というか運命というか、厳しいおはなしですよね。
投稿: そらこ | 2007年12月12日 (水) 20時36分