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2007年7月 5日 (木)

small steps でいこう

マーガレットさんのブログで紹介していただいた待望の本。わたしも、まず息子が読み、つづけて私が読みました。読んでいる途中でいきなり息子が「ヴァージンってなに?」と聞いてきたので、ひえー、息子にはまだ早すぎだか?と思ったのですが、小6でも大丈夫な内容でした。

歩く』 講談社
  ルイス・サッカー作
  金原瑞人+西田登訳

 少年矯正キャンプ出身のアームピットは、高校に通い、造園会社のアルバイトもして、地道に暮らしていた。ある日、キャンプでいっしょだったX・レイがやってきて、もうけ話をもちかけてきた。街で行われることになった人気歌手のコンサートの前売り券を買って転売しようというのだ。資金を出してX・レイにまかせておけば、もうけは山分けにするという。人生を台無しにするようなまねはしたくない。でも、資金は、バイトで稼いだ貯金から出せない額じゃないし――。

 X・レイのペースにまきこまれ、アームピットはどんどん深みにはまっていく。彼がまじめにやり直そうとしている気持ちのいい青年だけに、それは危ないんじゃない?よしなさいよ!と忠告したくなる。こちらの心配をよそに、物事は、するすると危険の森をすりぬけ、驚くほど都合よく展開していく。それでも、読むものの不吉な予感は振りはらえない。いや、先へ進むほど増していく。綱渡りを見るようなはらはら感が、この作品の最大の魅力だろう。
 気をもませるストーリーに、人種差別、偏見の問題、脳性麻痺の少女との胸が熱くなる友情、腐れ縁のX・レイとの一筋縄でない友情、そして、夢見るような清潔な恋がからめて描かれている。
 アームピットは弱さもある。でも、人を公正な目で見ることができる。そして、なにより誠実でまじめだ。そんな彼には、やっぱり幸せになってほしい。

 アームピットが入っていた更正施設のカウンセラーの言葉が、心に響く。

 ~小さな一歩を根気強く積み重ねて、ひたすら前に進むこと。もし大股で一気に進もうとしたら、流れに足元をすくわれて下流におしもどされるわよ。~p9

 ところで、『』では、アームピットは脇役だったこともあり、記憶に薄い(X・レイは印象が強いのだけれど)。文庫本になっていることだし、『穴』を読み返してみなくては。

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児童読みもの」カテゴリの記事

コメント

ああ、そらこさんも読まれましたか!
いいなあ~
私は、ただ今、(図書館の)順番まちです。
2番目だったので、そろそろかなあ。
待ち遠しいです。
「ブァージンってなに?」ですか…
私が、質問されたら、何て答えるんだろう。
想像しただけで、冷や汗が出てきました。

そらこさんのレビュー、今は読まずに楽しみにとっておきますね。
わたしも次、図書館予約の順番が回ってくる予定なのです。

先日お勧めだった、「ベーグル・チームの作戦」「僕らの事情。」読みました!
どちらも手にしてよかったです。
娘も、両方読んだようですが、なかなか素直に話すことがないので、感想なども聞けずそれがちょっと残念・・・。
見習いたい大人像がたくさんありました。
ネエサンの言動も素晴らしかった。
この先、折にふれて思い出そうと思います!

こももさん

わたしの町の図書館では、YAの新刊コーナーに並んでいたので、すぐ手にすることができました。YAの新刊の棚、奥まったところにあって、いままで気がつかなかったです。

息子の質問、わたしがうろたえて、「おおっ、Sくんが読むにはまだ早かったか」とつぶやくと、だいたい察したようで、それ以上聞いてきませんでした。内容に関わるところではないので、そのまま飛ばして読んだようです。

フラニーさん

『歩く』は、どの図書館でも人気のようですね。すぐ手にできた私は、ラッキーだったんだ。

娘さん、どう感じられたのでしょうね。「ベーグルチーム」は、子どもの立場、親の立場、両方から描かれているから、感想をいいあうのは、こわい気もします。

『歩く』でも、素敵な言葉や素敵な人にたくさん会えますよ。

そらこさん
早く読めてラッキーでしたね。
先日の鳥越 信さんの講演会で、鳥越さんが、「ぼくは、おすすめの本はなんですかと聞かれたときは、ずーっと「穴」「穴」と言い続けていたんですよ。」といっておられました。老若男女を問わず人気があったんだーとちょっと笑ってしまいました。

先日、ぐりーん会の例会で、『穴』の読書会でした。
やはり三部作という言い方は適当ではないねということになりました。『道』外伝みたいな感じだったよと、ある先輩が言われていて、『歩く』は本当に面白かった!!と、自分で購入されてる方が多くいました(笑)。私は『歩く』はまだ。先日書店で目にした時は、よっぽど買おうかと思いましたが、ちょっと我慢しました(笑)。図書館ではきっと待ち状態だろうし、先輩のどなたかに借りようかと思っています。
中学校の図書館でも、『穴』はなかなか動かないそうです。子ども達にこの面白さを手渡すにはどうしたらいいのでしょうね。
スモール・ステップ、勇気をもらえる言葉です。

マーガレットさん

へえー、鳥越信さんもお好きだったのですか。嬉しいです。『穴』は設定も奇抜で、ほら話的でもあって、『歩く』とは、また違う楽しさがありますよね。でも、両作とも作家の人間への思いが、そこにあって、それがまた好きです。

ふみにゃんさん

『道』は、物語ではありませんが、我が家ではヒット作です。
生き方ガイドブックとしても読むと、的を射ているので、結構笑えます。『穴』読んでいなくても大丈夫だし、軽いのりで読めるので、子どもたちには、いちばんはじめに『道』を読ませ、『穴』ってどんな話だろうと興味を持たせて、『穴』へつなげるのもいいと思います。
うちの息子は、『道』『穴』『歩く』の順で読みました。

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『歩く』 著 者: ルイス・サッカー 金原瑞人 西田登 訳 出版社: 講談社 発 [続きを読む]

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