きゃー、まっしろ、そしてしどろもどろ
急に寒くなった今朝は、すいすい読書。高学年に学期に1回の読み聞かせだった。わたしは、6年生のクラスにはいった。
プログラムは
ストリーテリング 「サトリ」(『日本の昔話5』より) 福音館書店
絵本 『ひよこのかずはかぞえるな 』イングリとエドガー・パーリン・ドーレア/作 瀬田貞二/訳 福音館書店
このクラスには、知っている男の子たちがたくさんいて、とてもとても張り切っていたのに、結局いい絵本がみつけられず。でも、「サトリ」がなかなか面白いのでと思っていた。とちゅうまで、なかなかいいちょうしだったのに、いいところで、突然真っ白になって言葉がでない。わたしの顔を見て、子どもたちは困ったような顔をして、じっと待っていてくれた。「忘れちゃった」とつぶやいたら、ようやく言葉がもどってきて 語り始めたが、動揺がおさまらずにしどろもどろに。それでも、とにかく語り終えた。
さて、気を取り戻そうと『たまごのかずはかぞえるな』。おばさんが卵を売りに行く途中で、卵を売ったお金で、まためんどりを買って、どんどんふやして、羊を買って、がちょうを買って……と夢がどんどん膨らんでいき……という、つまりはとらぬ狸の皮算用のお話。同じお話で『おおきなおとしもの』(ほるぷ出版)もあり、こちらの方が文はシンプルでリズミカル。でも、『たまごのかずはかぞえるな』の方が、おばさんのだんだん膨らむ気持ちが丁寧に描かれ、、ラストの温かさ、安心感があるので選んだのだ。しかし、残念ながら、子どもたちがのってきてくれないままで終わってしまう。せっかくの楽しい読書の時間を、なんだかつまんない時間にしてしまったようで、本当に、ごめんなさい。
語りの失敗の原因は、集中不足と練習不足。最近語りなれたものお話ばかり語っていて、順調だったので、これぐらいの練習でうまくいくと過信していたのだ。人前ではじめて語るお話だったのに。そして、語り始めてからも、お話のイメージより、子どもたちの様子が気になってしまっていた。お話の先生がおしゃるように「たかがおはなし、されどおはなし」を身にしみて感じる。
絵本の選書の失敗は、気負いすぎ。ただ、おもしろいだけでなく、心に届くものを真剣にかんがえ、たくさんの本を見て選ぶうちに、なにがいいのか判断できなくなってしまったのだ。
息子が帰ってきて、六年生のお話会がうまくいかなかったと話すと、「お母さんの本はまじめすぎるんだよ。もっと面白いのにしなくちゃ」といわれ、グサリ。ちょっとつらい。初心にかえって、読み聞かせを楽しまなくては。
めげそうだけれど、気を取り直して、3学期の高学年の日までに、今から準備しておこうと思う。よーし、今度は息子のクラスにはいるぞー!! おっと、気負いすぎはいけない、いけない。
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「すいすい 朝の小学校おはなし会」カテゴリの記事
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そらこさん、ドンマイです!読んでいたら、そらこさんのドキドキが伝わって来るようでしたよ。わたしもつい先月、パネルの歌を忘れる失態をしたばかり・・・。ひたすら練習するしかないんでしょうね。
がんばりましょう! わたしは、ドーレア夫妻のあの大判の絵と、ユーモラスなお話が大好きなんですが、子どもたちの反応が今ひとつだったとはちょっと残念。
投稿: フラニー | 2006年11月 8日 (水) 23時55分
わかります。
私、人形劇などアンサンブルでもやるのですが、よくせりふを忘れます。というか雰囲気でそれらしいことを言って流してることも多々あります。「キメの言葉だけはきちんと決めてね。」と言われます。自分が間違ってるのに自信満々で他の人を見つめているのでまさか私がとちったとは思われない特技があります。
一人っきりの場面ではそうはいきませんよね。先日新聞のコラムに高座で言葉に詰まった落語の名人達の話がありました。その中に円楽さんのことも。病気をされてその後しばらくは高座から遠ざかっていた師匠が、1年半ぶりほど後に落語を語り始めて途中でやっぱり詰まってしまった。「すみません忘れました。」とお詫びを入れた後、続けられたとか。そんな話を思い出しました。
投稿: あそびっこ | 2006年11月 9日 (木) 08時51分
フラニーさん
一晩明けて、元気を取り戻しました。練習、練習につきますね。
絵本の方は、もしかしたら楽しんでくれた子もあったかもしれないと思いなおしています。というのも、あのとき、かなりわたしは落ちこんでいたので。
わたしが言葉に詰まったとき、子どもたちが、あたたかい目で見ていてくれたことを、今朝になって思い出し、いい子たちだなあ、ありがたいなあと思います。
おはなし会は、みんなの心のふれあいの場なんですね。
投稿: そらこ | 2006年11月 9日 (木) 11時13分
あそびっこさん
円楽師匠のお話、ありがとうございます。不安もあるし、緊張なさっていたのですね。
劇では、相手があるので、機転がきかせないといけないですね。わたしたちのお話グループでも、ときどき人形劇をするのですが、わたしは、音響などに逃げています。あそびっこさんは、とても楽しそうにやっていらっしゃて、いいなと思います。
楽しく、練習練習ですね。
投稿: そらこ | 2006年11月 9日 (木) 11時21分
はじめまして。私もお話を勉強&語っております。そらこさんの以前のブログ総てに目を通している訳ではないので、大きなお世話かもしれませんが「おはなしのろうそく1」にある「エパミナンダス」は、覚えられましたでしょうか。この話は、小さい子から大人まで幅広く使えて、楽しめるストーリーです。中学年くらいになると、ラストの落ちも分かります。お話を初めて聞く子どもに、よく使います。創作のお話なので、覚えるのが少し大変かもしれませんが、覚えておいて損のないお話です。
投稿: YUYUの母 | 2006年11月24日 (金) 15時05分
YUYUの母さん
はじめまして。語りのお仲間ですね。これからもよろしくお願いします。
「エパミナンダス」は、仲間が語り、子どもたちが大喜びするのを何度か見て、ぜひ覚えたいと思っているお話のひとつです。覚えたいお話はいくつもあるのに、なかなか頭がついていかなくて困ります。
でも語りは楽しいですね。
また、いろいろと教えてください。
投稿: そらこ | 2006年11月24日 (金) 17時22分