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2006年4月28日 (金)

エドワルド せかいでいちばんおぞましいおとこのこ

 タイトルだけで、とてもおもしろそう。せかいでいちばんおぞましい子とはどんな子だろう?
 ところが、絵本を開くと、「エドワルドは どこにでもいる ふつうのこ」ではじまっている。ページの真ん中に立っているのは、白いシャツにブルーの半ズボン、白い靴をはき、緑の葉っぱのついた小枝をもつ、こざっぱりした男の子だ。

『エドワルド せかいでいちばんおぞましいおとこのこ』
 ジョン・バーニンガム作
 千葉茂樹訳
 ほるぷ出版

 エドワルドが、なぜ、せかいでいちばんおぞましい子になったかというと……。
 ときどき、ものをけっとばすと、大人にらんぼうものと呼ばれ、ますますらんぼうものになり、子どもなら当たり前のことだけれど、さわがしくしていると、大人に「やかましい」といわれて、もっとやかましくなり、たまに、小さな子にいじわるをしちゃうと、大人に「いじわるね」といわれて、よけいいじわるになり……と、いう具合。
 ところが、ある日、植木鉢をけっとばすと、
偶然植木鉢が花壇をつくるのにいいところに着陸し、「かだんをつくるんだね。すばらしいじゃないか」と、ほめられて――。

 子どもがほめられて伸びていく姿を、大人をちくりと皮肉りながら、ユーモラスに描く。
 ほめられると嬉しくなり、やる気がでるのは子どもも大人もいっしょ。
 人はみな切り立つ峰線上を歩いていて、だれかに小指でちょっと押されただけで、いいほうと悪いほうのどちらかへ、ころげるものかもしれない。
 でも、周囲の期待に応えようといい子ばかりでいるのも、結構きついもの。そうしたところも、この絵本ではラストでうまく処理してある。そう、エドワルドはふつうの男の子なのだ。

 やわらかいタッチの輪郭に、ところどころ薄い色をのせた、バーニンガムの絵は、押しつけがましくなくてとても自然だ。子育てで必死の親ではなくて、ちょっと余裕のあるおじいちゃんの目で描かれているように思える。
 

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