おはなし*ぽぴんず 児童館春休みおはなし会
地元児童館での「おはなし*ぽぴんず」のストーリーテリングによるおはなし会。
プログラムは
詩 「は は はるだよ」 与田準一詩(同名の絵本 金の星社より) わたしの担当
おおかみと七ひきの子やぎ(グリムの昔話) わたしの担当
手遊び
エパミナンダス(ブライアント作)
体育室でドッジボールや卓球などをして遊んでいる子を集めてはじめる。いつもは、就学前の小さな子が多いのに、なぜかきょうはほとんど小学生で、20人程度。中・高学年の子、それも男の子が多くいたので、「おおかみと七ひきの子やぎ」で大丈夫かしら? と心配した。
ところが、けっこう楽しんで聞いてくれたのでうれしかった。時計にかくれた子やぎが助かることも、おおかみのおなかから子やぎが出でくることも、そのおなかに石をつめこまれることも、子どもたちはみんな知っているはずなのに、いや、知っているからこそか、その場面を想像して楽しんでいる。おおかみのおなかの中でで子やぎたちがもぞもぞ動くのを「気持ち悪い」といったり、石をおなかにつめこまれたおおかみが、ふらふら歩くのをげらげら笑ったり……。ラストで子やぎたちが「おおかみが死んだ。おおかみが死んだ」と叫ぶ場面では、「ひでえー」。お話がおわっても、「おおかみ、かわいそーじゃん」と、言ってくる。
そのきき方は、小さな子たちが子やぎになりきって息をつめてきくのとはちがって、外から眺めている感じ。でも、話のあいだに声を出した子も、ちゃちゃをいれているのではなくて、お話を楽しんでいるのがよくわかった。わたしも、いつものような張り詰めた感じではなくて楽に語れて、とても楽しかった。聞き手によって、話し方がかわるってこういうことなんだろうな。
つぎの『エパミナンダス』は、はじめてきく子が多かっただろう。
まず、エパミナンダスが母親を呼ぶ「おっかちゃん」で笑いが起こった。お話では、エパミナンダスが、おばさんの家におつかいにいってもらい物をするのだけれど、考えなしに持ってくるものだから、いつも家に帰りつくときにはもらい物がだめになってしまう。そうしたへまが何度が繰り返されると、そのたびに子どもたちはおなかを抱えて笑っている。ところが、「もうおばさんちにいってもらうのもよしにするからね。これからは、わたしが自分で行くよ」という母親のセリフがあると、子どもたちはさぁーと残念そうな顔になった。エパミナンダスのへまとおさらばするのが惜しいのだ。
『エパミナンダス』はもう何度もきいているが、こんな、子どもたちの反応を感じたのは初めて。もしかしたら、いままでわたしが気がつかなかっただけかもしれないが……。子どもたちは、おもしろいこと、笑うことが好きなんだなと改めて思う。
この児童館では、昨年の春休みから3回目。今年度は夏休みと冬休みにも、入れていただけそう。ところで、何を語ろうか。もっとレパートリーを増やさなくちゃ。
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